大山崎町について

11月5日(土)の午前中は、毎年11月恒例の伊丹市文化財保護啓発事業の第一弾として、伊丹市立総合教育センターにて「架橋と造寺からみた道昭と行基」と題する講演会に出席した。講演者は大山崎町教育委員会の古閑正浩氏。1時間40分程だったが、充実したご講演で、質疑応答はなかった。そして、今年発行された『山崎廃寺~道昭から行基へ~』という冊子も無料で配布された。

出席者は、例によって中高齢者が大半だったが、ほぼ満席で盛況。それにしても、兵庫県の伊丹市において、過去21年程暮らしていた大阪府島本町の話がそんなに具体的に冒頭で語られるとは、引越し当初は想像もしていなかった。

これもそれも、行基菩薩が繋いでくださったご縁のお蔭であろう。
。。。。
大山崎町に関する言及は、本ブログの過去記事リスト(http://itunalily.jp/wordpress/)を参照のこと。

「伊丹と島本-むかしのくらし展を機縁として」 11 November 2021
「水無瀬野を歩く」              13 March 2022
「島本町の行基伝説」             11 August 2022

「はてなダイアリー」時代の現「はてなブログ」にも、大山崎町に関する記述がある。

(https://itunalily.hatenablog.com/entry/20180715)
(https://itunalily.hatenablog.com/entry/20180717)
(https://itunalily.hatenablog.com/entry/20180802)
…………
ところで、先月下旬には、以下のようなツィートが突然、現れた。理由は不明だが、それなりに盛り上がっていた….

(https://twitter.com/chidaisan/status/1583056459717148673)
ちだい(選挙ウォッチャー)
@chidaisan
共産党が議席の3分の1を占める異常な議会となっている大山崎町は、共産党のせいで、町が発展してしまっています。多くの自治体で人口が減少している中、大山崎町は人口が増えており、ちょっとした明石市のようなことが起こっています。あと、学校給食が自校式で美味しいです。実にけしからんです。
8:24 PM · Oct 20, 2022
。。。
ということで、私も俄然対抗して、以下をツィート。(但し、反応はゼロ。)

(https://twitter.com/ituna4011/status/1590305074676641792)
Lily2@ituna4011
今日、久しぶりに大山崎町の資料館に行きました。 冊子やパンフレットの置き方が乱れていました。 実にけしからん、と思います。 また、山崎駅の人身事故が増えるのでしょうか?
8:27 PM · Nov 9, 2022

(http://twitter.com/ituna4011/status/1590676501326094342)
Lily2@ituna4011
しません。町の年表が島本町と大山崎町とでは微妙に異なっています。実にけしからんです。
9:03 PM · Nov 10, 2022

(2022年11月11日転載終)
………..
というわけで、結婚を機に25年前に住居探しをしていた頃から気になっていた大山崎町。
歴史的には有名で、古跡巡りや文化財は立派な京都文化圏内の大山崎町。但し、そこで暮らすには何となく暗い印象があり、その証拠の一つは、国鉄(JR)山崎駅での人身事故の多さが物語っていた。

島本駅ができるまでは、京都線の山崎駅と高槻駅の走行距離が非常に長かったことも一理ある。

以下にウィキペディアから概略を部分抜粋してみよう。

(https://ja.wikipedia.org/wiki/島本駅)

・山崎駅と高槻駅との間は1876年(明治9年)の当区間の路線開業以来、7.5キロメートルもの駅間距離で、新駅構想があった。

・島本町内では、国鉄時代から新駅設置に向けた動きがあったが、財政上の問題などから見送られてきた。

・1997年(平成9年)にJR西日本から島本町に対して新駅設置の希望の有無について打診された。

・島本町の1999年度の都市計画マスタープランでは、新駅設置予定地を合宿施設である大阪府立青年の家付近としていた。

・大阪府立青年の家が2001年3月に閉鎖された。

・2003年(平成15年)3月30日に島本町とJR西日本が新駅設置に向けて基本協定締結。8月26日にJR西日本が近畿運輸局長に対して鉄道事業法に基づき、山崎駅 – 高槻駅間への新駅の設置を認可申請。

・島本駅の設置計画当初は2007年3月18日の開業を目指していたが、建設計画が変更されたため、開業は2008年3月15日に延期となった。

(以上、部分抜粋に一部加筆修正)
……………
上記ツィッターの「けしからん」の意味は、皮肉を込めて「素晴らしい」ということらしいが、正統派の私は、現代語法によって「道理にはずれていて、はなはだよくない。不届きだ。」の意で使っている。

給食がおいしいのは、共産党議員の多さのためなのだろうか?

共産党の『しんぶん赤旗』(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-10-18/2022101801_03_0.html)から、喜びの声をのぞいてみよう。
……..
2022年10月18日

京都府大山崎町長選が16日投開票され、日本共産党が参加する「大山崎民主町政の会」支持の現職、前川光氏(66)=無所属=が4628票(得票率58・40%)を獲得し、自民党町政奪還をめざした前職の山本圭一氏(49)=自民、公明、国民民主推薦=を破り、再選を果たしました。

 前川氏は、公立保育所存続での待機児童ゼロ継続、自校方式による中学校給食実施、上下水道基本料金14カ月免除など4年間の豊かな実績を語り、「住民とともにつくる町政をさらに前に進めたい」と訴え、支持を広げました。

 また、同時におこなわれた町議選(定数12、立候補15人)で、日本共産党は1、2位など4人全員が当選しました。前回1議席増で勝ち取った議席占有率33・33%を維持し、日本共産党の議席占有率として引き続き全国1位としました。

(抜粋終)
……..
中学の給食なんて!

昭和時代、私や妹や弟が通っていた自宅から徒歩5分以内の公立中学は、ランチルームが備え付けられた「給食モデル校」だった。6人グループを自由に作って、皆で配膳係をしながら、同じメニューを一緒に食べて育ったのだ。学科の勉強が苦手な子も、家が貧しくて充分に食べられない育ちざかりの子も、給食(のお代わり)が楽しみで、頑張って毎日学校に通っていたようなものだ。

月に何回かは米飯給食まであり、時には順番におかずやデザートのお代わりもできたし、おかかの振りかけがついているだけでも、ご飯が進み、とてもうれしかった。給食のおばさん達に多目に炊いてもらった白米ごはんの残りをお塩だけで握った大きなおにぎりは、運動系部活の練習後、校内放送で呼ばれて、ほかほかを一つずつみんなで食べていた。勿論、喉が渇けば井戸水が水道の蛇口から出て来て、夏はヒンヤリ、冬場は生温かく、時に鉄分や硫黄の匂い付きだったが、その方が健康的だと、名古屋市郊外の田舎の中学生達は、もう元気いっぱいだった。

….なので、昭和どころか、平成30余年を過ぎて令和に入った今もまだ、中学校で給食サービス云々という話が共産党の快挙になっているなんて、おっくれてるぅ!と言いたい。

はっきり言いましょう。遅れておりますよ。そして、給食ごときで共産党の躍進なんて、京都文化圏の意識の低さは、もう….けしからんです。
……….
話を元に戻すと、自分の誕生日(11月9日)に、4年前まで21年程暮らしていた大阪府三島郡島本町の歴史文化資料館と、お隣の京都府乙訓郡大山崎町の歴史資料館を久しぶりに訪問してみた。誕生日プレゼントのつもりだった。

初めて大山崎町の歴史資料館へ行った時の過去ブログの記述は、以下に。

(https://itunalily.hatenablog.com/entry/20171114)

《人口は、我が町の方がお隣町の二倍なのだが、お隣同士なので文化的に近似性があって仲良くしているかというと、必ずしもそうとも言えないようだ。地理的に地名が重複している地区があるため、住民同士の行き来はあるのだろうが、やはり府の行政が違うと対抗意識も芽生えるらしい。
例えば、私の町では、資料館の年表を瞥見の限り、明治時代の廃藩置県の頃、合併するか別個のままで行くかで紛争があったと記されているが、お隣の町の資料館の年表では、最初から何事もなかったかのように記述が皆無だった。さらに、古い時代の地図を見ると、なんと私の町の元の村々がそもそも存在していなかったかのように、地名そのものが書かれていない。》
。。。。。
例によって例の如く、新たに発行された冊子を数冊ずつ購入。歴史資料はいいのだが、大山崎は見本冊子の並べ方が乱雑で、だから共産党が強い地域はダメなんだ、と改めて思った。島本の方が、小規模なだけにスタッフが丁重である。(また来るね!)

その島本町だが、ここ数年、唐突に文化財を強調し始めた。

(https://www.town.shimamoto.lg.jp/site/rekishi-bunka/)

「本町は、国宝2件、重要文化財5件、国史跡1件、国登録有形文化財7件、大阪府指定文化財2件、大阪府指定天然記念物3件、町指定文化財7件と豊かな文化財を有しております。これらの貴重な歴史文化遺産は、住民の貴重な財産であり、大切に保存して次の世代に伝えていく必要があります。」

ならば、主人や私が住民だった頃から、もっと啓蒙活動をしてほしかったですね!
ちなみに、人口約3万人の島本町が保有する文化財には、以下のようなものがあります。
…….
国宝:「後鳥羽天皇宸翰御手印置文」「紙本著色 後鳥羽天皇像(伝藤原信実筆)」

重要文化財:「水無瀬神宮客殿」「水無瀬神宮茶室」「後鳥羽院御置文案文」「後鳥羽院宸翰御消息」「紙本墨書 後村上天皇宸翰御願文」

国史跡:「桜井駅跡(楠正成伝説地)」

国登録有形文化財:「島本町立歴史文化資料館(旧麗天館)」「水無瀬神宮本殿」「水無瀬神宮拝殿及び幣殿」「水無瀬神宮手水舎」「水無瀬神宮神庫」「水無瀬神宮神門及び築地塀」「若山神社本殿」

大阪府指定文化財:「関大明神社本殿 附:棟札(12枚)」「若山神社「東大寺村おかげ踊図絵馬」」

大阪府指定天然記念物:「大沢のすぎ」「尺代のやまもも」「若山神社のツブラジイ林」

町指定文化財:「水無瀬駒 関連資料」「神像(伝 聖徳太子七歳像)」「宝城庵 薬師如来立像」「勝幡寺 薬師如来立像」「勝幡寺 元三大師みくじ関係資料 一式」「須恵器」「大甕」「若山神社 絵馬」
……
現場からは以上です。

つまり、私共は伸ばせば手が届く距離にある文化財に囲まれて日々を過ごしていたという、極めて贅沢な文化生活だったということになる。

(2022年11月11日記)
…………
2023年3月10日追記

(https://twitter.com/ituna4011/status/1633603386854768640)
Lily2@ituna4011
山崎のウィスキー?
7:59 AM · Mar 9, 2023

(2023年3月10日転載終)
…………
2023年3月31日追記

京都新聞(https://news.yahoo.co.jp/articles/67bae47893f5f8b626db87fadc0bdcfec3f54b52)

「阪急京都線・千里線が一時運転見合わせ 大山崎駅で人身事故」
3/31(金) 10:18配信

阪急電鉄によると、31日午前9時55分ごろ、京都線の大山崎駅(京都府大山崎町)で人身事故が発生した。  この影響で京都線(京都河原町―大阪梅田)、千里線(北千里―天神橋筋六丁目)で一時運転を見合わせた。

(2023年3月31日転載終)
。。。。。
(https://www.hankyu.co.jp/railinfo/)

阪急電鉄運行情報
2023年 3月 31日 14:40現在

京都線・千里線
電車に遅れが発生しています
運転再開  :11:35頃
発生時刻  :9:55頃
発生場所  :大山崎駅
原因    :人身事故

(2023年3月31日転載終)
。。。。。
(https://twitter.com/hankyu_ex/status/1641631140246351873)

阪急電鉄 【公式】
@hankyu_ex

11時35分に京都本線・千里線の運転を再開しましたが、9時55分頃に大山崎駅で発生した人身事故により、遅れが発生しています。振替輸送実施中 詳細は、阪急電鉄HPをご覧ください。
11:38 AM · Mar 31, 2023

(2023年3月31日転載終)
。。。。。。
(https://twitter.com/ituna4011/status/1641655636944646145)
Lily2@ituna4011
阪急大山崎。
JR山崎駅は、以前から人身事故が多かった。
1:16 PM · Mar 31, 2023

(2023年3月31日転載終)
。。。。。。
(https://twitter.com/hankyu_ex/status/1641677475028807683)

阪急電鉄 【公式】
@hankyu_ex

11時35分に京都本線・千里線の運転を再開しましたが、9時55分頃に大山崎駅で発生した人身事故により、遅れが発生しています。振替輸送実施中 なお、振替輸送は15時00分に終了いたします。 詳細は、阪急電鉄HPをご覧ください。
2:43 PM · Mar 31, 2023

(2023年3月31日転載終)
。。。。。。
京都新聞(https://news.yahoo.co.jp/articles/3f595a7b7d8e1e7a484ab8d6e73b7e0329adb32a)

特急電車にはねられ男性死亡 京都の阪急大山崎駅
2023年3月31日(金)11:54配信

31日午前9時55分ごろ、京都府大山崎町大山崎の阪急大山崎駅で、男性が大阪梅田行き特急電車にはねられ、死亡した。乗客約700人にけがはなかった。
京都府警向日町署と乙訓消防組合によると、運転士がホームから線路内に飛び降りる男性を見つけ、ブレーキをかけたが間に合わなかったという。事故の影響で、京都線と千里線の全線で運転を見合わせた。

(2023年3月31日転載終)
。。。。。。
京都新聞(https://www.kyoto-np.co.jp/articles/amp/998995)

特急電車にはねられ男性死亡 京都の阪急大山崎駅 6万2000人に影響
2023年3月31日 11:52

31日午前9時55分ごろ、京都府大山崎町の阪急大山崎駅で、男性が大阪梅田行き特急電車にはねられ、死亡した。乗客約700人にけがはなかった。

京都府警向日町署によると、運転士がホームから線路内に飛び降りる男性を見つけ、ブレーキをかけたが間に合わなかったという。
阪急電鉄によると、京都線と千里線で1時間40分、運転を見合わせた。83本が運休し、238本が最大約2時間遅れ、約6万2千人に影響した。

(2023年3月31日転載終)
。。。。。。
このニュースによれば、京都河原町を出て、桂駅や長岡天神駅を経由して、大山崎駅から水無瀬駅を通過し、高槻市駅で停車予定の特急電車だったのだろう。
かつては常に利用していた路線なので、他人事ではない。

人身事故は、近年、ますます増加している。

もっとも、飛び込み自殺だけではないだろう。認知症やパーキンソン病等で、ふとよろめいて線路に落ちてしまうとか、足がすくんで踏切を渡り切れなかったり、等が考えられる。
但し、私が結婚した1997年11月中旬頃は、まだあまり鉄道の人身事故を見聞することはなかった。せいぜい、立命館大学の女子学生が『二十歳の原点』で学生運動中に飛び込み自殺をした、という昔の話を思い浮かべる程度だった。

JR山崎駅に関しては、長い路線のカーブが有名で、小中学生の男の子達等が写真を撮るのに夢中になる格好の場所だった。だが、どういうわけか、人身事故が多いことでも目立っていた。

主人と私は、JR島本駅ができるまでは阪急水無瀬駅を利用しており、自宅前の阪急バスに乗るか徒歩だったことを懐かしく思い出す。一方、京都からの帰り、JR山崎駅で降りてからは、さすがに自宅まで歩けず、駅前のタクシーを利用するか、歩いて2,3分の阪急大山崎駅から水無瀬駅まで電車を利用していた。そのタクシーも、気が付くとほとんど見かけなくなってしまった。

行きには、スーツケースを引っ張って、JR山崎駅まで歩いたこともある。30代の頃は、主人も私も「歩け、歩け」で、せっせと頑張っていた。

阪急大山崎駅の前には歴史資料館があり、これまでに数回訪れたことは上記の通りである。比較的静かでのんびりと穏やかな雰囲気の街並みである。

阪急の方が、路線が短いこともあって人身事故が少ないという話だったが、どうしてこのようになってしまったのだろうか?

後片付けをする駅員さんのことを思うと居たたまれない。また、乗客のスケジュールが大幅に狂ってしまう迷惑も、生産性を考えるとやるせない。家族が賠償金を一億円ぐらい払わなければならない、と以前は聞いていたが、今はどうなのだろうか?

(2023年3月31日記)
……………
2023年4月3日追記

上記の大山崎の人身事故の当日夜、今度は阪急京都線の西京極で人身事故が発生。

そしてまた、今度は以下の事故が起きた。

(https://twitter.com/hankyu_ex/status/1642509893335908352)

阪急電鉄 【公式】
@hankyu_ex

21時07分頃に庄内駅で発生した人身事故により、宝塚本線の一部区間で運転を見合わせています。なお、運転再開は22時40分頃の見込みです。振替輸送実施中 詳細は、阪急電鉄HPをご覧ください。
9:50 PM · Apr 2, 2023

(2023年4月3日転載終)

阪急路線は人身事故が滅多にないという話だったのだが….

(2023年4月3日記)
…………….
2023年10月10日追記

京都新聞』(https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1125404?fbclid=IwAR2VQbn9ujVjgeavEd6KSFOUYVuExpwJ_vj-CHyHltkVf_svybEjoHIUmto)

「京都府大山崎町「住民不在」の政治になっていないか? 町長と議会の対立で懸案進まず」
2023年10月10日
山田修裕

京都府大山崎町で、前川光町長と町議会の対立が激しさを増している。反町長派の町議が多数を占める中、定例会は紛糾

(2023年10月10日転載終)
…………….
2023年11月1日追記

(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH11CZA0R11C23A0000000/?fbclid=IwAR1rdOZ9k8Bj2VOWNjXZAb9tYJTPsa5zbd18R2gyvtPzf4RKRWPdq0odwhw)

サントリー、国産ウイスキー導く山崎蒸溜所100年の重み
編集委員 竹田忍
2023年10月31日

サントリーの山崎蒸溜所(大阪府島本町)が10月1日、100周年の記念日を迎えた。同社が用地を買収し建設準備に着手してから1世紀の節目だ。いまや国産の「ジャパニーズウイスキー」はアイリッシュ、スコッチ、アメリカン、カナディアンと並んで世界5大ウイスキーの一角を占め、高い評価を受ける。その歴史は京都府と境を接するこの地から始まった。

苦節を重ねた国産市場の開拓

日本に初めてウイスキーをもたらしたのは…

(2023年11月1日転載終)
。。。。。。。。
山崎蒸留所は、大山崎町(乙訓郡)ではなく、島本町山崎に位置する。

以前にも書いたことがあるが、1997年夏頃、婚約時代の私共が新居探しを始めていて、JR京都線から見えるサントリーのDistilleryの大きな看板が遠方に見えた時、主人が「あの辺りも環境がいいんだよ。同期が住んでいるんだ」と言い出した。その単語を知らなかった私は、(この人、凄く英語ができるんだわ)と素直に感動していた。

その後、高槻阿武山、茨木市、京都の桂と西大路、長岡京、向日町、宇治槙島、野洲等、9軒近くも家探しに回った末に、一発で決めた10軒目が島本町だった。
但し、山崎ではない。

(2023年11月1日記)

Posted in Japanese culture, © 2023 by Ikuko Tsunashima-Miyake | Leave a comment

Islamic history

(https://pjmedia.com/columns/raymond-ibrahim/2022/11/01/the-deleted-history-of-islam-n1641894)

The Deleted History of Islam
by Raymond Ibrahim
1 November 2022

The following Q&A was conducted by Davide Cavaliere for the Italian website L’informale:

Born and raised in the U.S. to Egyptian parents who lived in the Middle East, Raymond Ibrahim is an author and a highly regarded lecturer specializing in the Middle East and Islam. Currently a Shillman Fellow at the David Horowitz Freedom Center, Distinguished Senior Fellow at the Gatestone Institute, and the Judith Friedman Rosen Fellow at the Middle East Forum. Along with Daniel Pipes, Robert Spencer, and Bruce Bawer, he is one of the freest voices on Islamic history.

Italian publishers are disinclined to translate and publish books critical of Islam. You recently published Defenders of the West. Can you expose to our readers the content of the text?

Ibrahim: Yes, it’s a follow-up to my previous book, Sword and Scimitar: Fourteen Centuries of War between Islam and the West. Whereas that book focused on eight decisive battles between Islam and Europe that shaped the course of history, Defenders of the West focuses on eight decisive men. It looks at that same long war between Islam and Europe, but through the lens and lives of these eight warriors, whose lives and exploits are more dramatic than most fiction movies can capture. Ironically, whereas all eight of these men were once heralded as great exemplars and heroes, most of them are today either completely unknown or else vilified, and their defensive wars against Islam presented as intolerant or unprovoked attacks by “Islamophobes” and xenophobes who were incapable of “celebrating diversity.” I should add that I managed to delve into several arcane and little-known sources, in different languages, to offer the most accurate and riveting account of their struggles against the jihad.

The Russian invasion of Ukraine has made Europe more dependent on Turkey, Azerbaijan, Algeria, and the Muslim countries of the Caspian Sea. In the future, how will these Muslim nations exploit our dependence on their energy resources?

Ibrahim: Well, if history is any indicator, these Muslim nations will exploit our dependence on their energy resources in a manner that bolsters Islam, including on the world community. For example, Saudi petrodollars are well-known to fund and disseminate the most radical form of Islamic teaching in mosques and madrasas all throughout the world, including if not especially in the West — so-called “Wahhabism” (which is really another way of saying literal and purist Islam). Furthermore, trying to strengthen Islam and weaken Infidels is a Muslim imperative, one which can be achieved in many ways, jihad only being the most famous. In this scenario, Muslims will use the infidels’ own money and dependence on Muslim resources to radicalize fellow Muslims against the West.

Muslims have conquered and subjugated vast territories all over the world, from Europe to Asia to Africa. How is it possible that a warrior and slave-holding civilization is, now, considered a “victim” of supposed Western oppression?

Ibrahim: Yes, it’s quite the amazing turn of events, no? The reason such a topsy-turvy history has managed to prevail is twofold: First, the bulk of the real historical interaction between Islam in the West — centuries’ worth of war, conquest, bloodshed, and mass slavery — has been suppressed; here I am discussing the ongoing, violent, jihadist onslaught perpetrated by Muslim caliphates, sultanate, emirates, from a variety of nations, including Arabs, Berbers, Turks, and Tatars. As discussed in both books, Defenders of the West and Sword and Scimitar, for well over a thousand years, these diverse peoples, operating under a distinctly Islamic logic — the sort championed by ISIS, the sort we were told has “nothing to do with Islam” — waged a relentless jihad on every corner of Europe, going as far as Iceland in their slave raids.

Moreover, in the early centuries of Islam, three-quarters of the original Christian world — including all of North Africa, from Morocco to Egypt, the Middle East, and Asia Minor (now known as Turkey) — were violently annexed from the Christian world, even though these regions represented the older and more developed regions of Christianity. Unfortunately, few people in the West know this; they seem to think that the Middle East and North Africa were always Islamic. But not only has this history been completely suppressed; in its place, whatever anecdotes can be found to demonize Europeans and present Muslims as victims have been stripped out of context, exaggerated, and widely disseminated.

Is this what occurred with the Crusades?

Ibrahim: The Crusades are a perfect example. If you speak to any Western person and ask them when did conflicts begin between Muslims and Europeans, they will invariably say the Crusades. In so doing, they expose their ignorance that, in fact, the Crusades were really a drop in the bucket of the totality of warfare between Islam and the West over the course of more than one millennium; and during all of those wars — including the United States of America’s first war as a nation, with “Barbary” — it was the Muslims who were the aggressors. Why else was Islam in Spain, the Balkans, or Russia, for centuries? Finally, when the “mainstream” talks about the historical interaction between the West and Islam, they invariably begin with the colonial era, that is to say, they begin during that brief time span when the West finally became militarily superior to Islam, and therefore can be positioned as the aggressor. Ironically, and in reality, even the early European colonizers were operating within the context of the nonstop, long war between Islam and themselves; in other words, they were trying to reform or at the very least defang the Muslim world.

The recent stabbing of Salman Rushdie shows that Islam has a “long memory” regarding the “offenses” of which it considers itself a victim; in contrast, Westerners quickly forget terrorist attacks and Islamic violence. To what do we owe this difference in memory?

Ibrahim: Good question. I think much of it revolves around how Muslims and Westerners have been conditioned. Muslims, I would say, have a natural or normal kind of memory, one that places and interprets events in the context of their history. Western people, on the other hand, are habituated by the so-called “news,” to think and care only about what is “new” — even though, of course, nothing is really ever new — before passing on to the next thing that the “news” is abuzz with and forgetting the former.

*Raymond Ibrahim, an expert in Islamic history and doctrine, is author of Defenders of the West: The Christian Heroes Who Stood Against Islam (2022); Sword and Scimitar: Fourteen Centuries of War between Islam and the West (2018); Crucified Again: Exposing Islam’s New War on Christians (2013); and The Al Qaeda Reader (2007). He has appeared on C-SPAN, Al-Jazeera, CNN, NPR, and PBS, and been published by the New York Times Syndicate, Los Angeles Times, Washington Post, Financial Times, Weekly Standard, Chronicle of Higher Education, and Jane’s Islamic Affairs Analyst. Formerly an Arabic linguist at the Library of Congress, Ibrahim has guest lectured at many universities, including the U.S. Army War College, briefed governmental agencies such as U.S. Strategic Command, and testified before Congress. He has been a visiting fellow/scholar at a variety of Institutes—from the Hoover Institution to the National Intelligence University—and is currently a Shillman Fellow at the David Horowitz Freedom Center, a Judith Friedman Rosen Fellow at the Middle East Forum, and a Senior Fellow at the Gatestone Institute.

(End)

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元気な日本を再び…

2020年1月以降のコロナ感染症問題、2022年2月以降のウクライナ問題、人口縮小と経済低迷、少子高齢化、50代以降の引きこもり問題、その他いろいろな状況から、何となく昔の元気いっぱいだった日本社会が懐かしく感じるこの頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

元気づけになるかどうかは別としても、昨年のカナダ発の調査結果を見て、自己の位置づけを再確認してみましょう。

(https://newsphere.jp/list/most_powerful_countries_in_the_world/)

6位 日本
世界第3位の経済大国である日本は、自動車、電子機器、鉄鋼の生産量が世界でもトップクラス。また、茶道、華道、歌舞伎、能などの伝統芸術や、寿司や和食などの食文化まで、海外に多大な影響を与えている。しかし、北朝鮮問題などによる政治的な懸念と少子高齢化などがもたらす経済成長の停滞など、国内に課題も抱える。

(https://newsphere.jp/list/20_countries_with_most_cultural_influence_5/9/)

4位 日本
世界で最も識字率が高い国、日本。諸外国から文化的影響を受けながらも、古くからの伝統も重んじ、和洋混合のユニークな生活様式を作り出している。伝統芸術・古典芸能として世界から注目を集めるものは、茶道、華道、歌舞伎、能、日本庭園、俳句など枚挙にいとまがない。また、寿司、会席・懐石料理などを含めた和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、食文化も世界に大きな影響を与えている。スポーツの分野では相撲、柔道がよく知られていたが、近年になり野球、サッカー、フィギュアスケートなどでも世界に通用する選手を輩出するようになり、注目を集めている。

(https://newsphere.jp/national/20210422-1/)

*78ヶ国中2位に
 
ランキングは世界的な影響力を明らかにするもので、ハード面のみならず総合的な指標で各国の価値を分析することを目的とし、78ヶ国を対象に順位づけが行われた。総合ランキングのトップ10は次のようになった。欧米諸国が並ぶなか、日本はアジアから唯一の入選となっている。

1位:カナダ
2位:日本
3位:ドイツ
4位:スイス
5位:オーストラリア
6位:アメリカ
7位:ニュージーランド
8位:イギリス
9位:スウェーデン
10位:オランダ

日本についてUSニューズ誌(4月13日)は、「世界で最も教養があり技術的にも発達した国」だと述べている。経済面では2011年の東日本大震災に触れつつ、その影響からはほぼ立ち直ったと見ている。自動車、電子機器、鉄鋼などの産業は世界トップレベルだとも同誌は述べる。文化面では、茶道、書道、武道などが発展しており、寿司など食文化や各種世界遺産などでも知られると紹介している。
今年度のランキングでは日本は起業家精神のカテゴリでトップとなり、この分野で2位のドイツと3位のアメリカを上回った。
日本がスコアを伸ばしたほかのカテゴリとしては、「文化的影響」で世界5位、「将来の成長見込」「パワー」で各6位、「俊敏さ」で7位となっている。

(抜粋終)

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行基石と鯉石のお引越し

伊丹のミュージアム(旧博物館)の友の会の会報に掲載させていただいた拙文に関して、過去、ブログに転載しました。

「伊丹と島本-むかしのくらし展を機縁として」11 Nov 2021 @ 22:43
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=1290&action=edit)
「戦前戦中のマレー語学習書」3 Mar 2022 @ 0:36
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=2023&action=edit)
「護国神社の英霊慰霊祭」 2 Jul 2022 @ 21:16
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=2920&action=edit)

最近発行された『友の会だより』第69号には、以下の短文(4枚の写真を割愛)を載せていただきました。
この頃では部数を大きく増やしています。図書館やホール等、幾つかの公共施設に置いてあります。是非、お読みいただければと思います。
……………
伊丹博物館友の会『友の会だより』第69号(令和4年10月29日)pp.13-14

「二つの石の話:行基石と鯉石」                                   

1.はじめに

 伊丹市宮ノ前に統合移転する前の旧博物館(千僧一丁目一番地)の表庭には、行基石と鯉石が置かれていた。
令和4(2022)年4月に総合ミュージアムが開館したため、二つの石は、昆陽池公園と千僧今池公園にそれぞれ移動している。行基石は、給餌池の野鳥観察橋近くにある【写真a】。鯉石は、令和2年6月に伊丹市に寄贈された約10600㎡の今池のうち、三分の一を整備した溜池の北側に配置された【写真b】。いずれも元の説明書きがそのまま移動したため、古くなった文章には旧博物館の名残がある。

2.行基石

 行基石と呼ばれる石は、各地に幾つかあるらしい。
 旧博物館の入口近くに置かれていた行基石は、鈴原町の亀甲形の石で、元は旧稲野村と旧伊丹町の境にあったという。地元の人達への聞き取りからは、さまざまな説が併存しているようである。
 奈良の東大寺二月堂を建立する時、多くの石が必要だったので、行基菩薩が祈念してお経を唱えると、六甲山から石が空中を飛び、奈良に集まった。石の数が足りてお経を途中で止めると、不要になった一つの石が奈良へ向かう途中で落ちてきた、という。これは、故山本賢之助氏の御遺稿に書かれてあったという逸話であるが、出典が不明なようである。または、行基菩薩が食事中に茶碗の中から箸で捨てた石だ、ともいう。境界にあったので「境目石」と呼ぶ人もいる。昭和50年頃、この石は水野忠雄氏方の庭にあったそうである。動かすと祟りのある石として、鈴原町では知られていた。
 旧博物館にあった頃の説明書きには、「鈴原町6丁目の個人宅にあったものを当館にご寄贈いただきました」とあるが、具体的な日付は記されていない。

3. 鯉石

 鯉石は、『有岡古読語』によると、有岡城跡の畑中にある大石の下にいたとされる鯉にまつわるものである。
 文化年間(1804-1818)、有岡城跡の畑にあった大石を掘り起こしたところ、その下の水の中に鯉が生きていたので、野々宮(猪名野神社)の弁財天池に放した。石には鯉の形が付いていて不思議だったため、ご領主の近衛家の会所に納めた。それが鯉石の由来である。
 故山本賢之助氏の御遺稿には、『有岡古読語』と相違する箇所を含む、筆者や出所が不詳の古文書解読があったという。それによると、「大手町大和屋新兵衛」が所有する古城(有岡城)の畑があり、「宝暦年中」に地中から掘り出したところ、石の下に鯉一匹がいた。鯉は「猪名川」に放した。その後、「文化十一年戌三月」に「御役所庭」に引き取りをした。
 旧博物館にあった説明書きには、上記の話を「文化年間(1810年ころ)」と語り、「材木屋」の新兵衛が「耕作の邪魔になっていた」ために大石を掘り起こしたこと、鯉を「竜の化身ではないか」と思ったこと、役所すなわち「会所」は、「今の中央2丁目ネオ伊丹ビル」の場所にあったとされ、「庭石」として引き取られた、とある。
 いつ頃から、何のために旧博物館の前庭に置かれるようになったのかは、特に記されてはいない。
 
4. 現在における二つの石の意味

 行基石や鯉石にまつわる伝説は、それ自体、歴史的事実としては立証不可能である。しかし、立証できないから存在しなかったと仮定するなら、伊丹の史話がどれほど無味乾燥なものになっただろうか。それ故に、昭和47年7月の開館当時には県下唯一の総合博物館だった旧博物館の玄関近くに二つの石を置いて、「猪名野笹原」と『後拾遺和歌集』にも謳われた伊丹の地における伝承を象徴的に示そうとした先人達を忘れることなく、ミュージアムに移転の後は、行基菩薩ゆかりの二つの池に配置転換された石の話を、今後も我々は語り継いでいくべきであろう。
 
《追記》以下の文献を参考に作成いたしました。

・伊丹市教育委員会社会教育課(編)『伊丹市民俗資料〈第四集〉伊丹の伝説 付・有岡古続語』伊丹市教育委員会(発行)(昭和52年3月31日)
・『聞き書き伊丹のくらし~明治・大正・昭和~』伊丹市立博物館(平成元年3月31日)
・『醸しの郷 伊丹新書』神戸新聞総合出版センター(平成19年8月28日)
・伊丹市文化財ボランティアの会(編)『来て 見て 知って 歴史と文化-伊丹を歩こう』伊丹市教育委員会社会教育課(平成23年5月1日)
・伊丹市中学校社会科教育研究会『身近な地域 伊丹』伊丹市教育委員会(平成30年3月31日)
・伊丹市文化財ボランティアの会(編)『文化財を訪ねて~いたみ歴史散策~』伊丹市教育委員会生涯学習部社会教育課(令和2年6月1日)
                                  
(以 上)
………..
2022年11月2日追記

上記は、旧博物館からミュージアムに統合移転したことに伴う、二つの石の引越しを記録したものです。ミュージアムがオープンしてまもなくの数ヶ月前、職員の方に「あの石はどこへ?」と尋ねたことがきっかけで書いてみました。残念ながら、いつ、どのようにして今の場所に運んだのか、不明瞭です。

参考資料については、書くアイデアを思いついてから調べたのではなく、かなり前から、暇を見ては少しずつ図書館で借りて、コピーを取って纏めておりました。

ちなみに、文化財ボランティアの会のホームページを閲覧してみたところ、他の石にまつわる伝承も記されていました。拙稿と重複する二つの石に関して、抜粋させていただきます。

(http://bunkazai.hustle.ne.jp/freestudy/photo/mukasibanasi.pdf)

伊丹の昔話と民話と伝説 池田利男

3-2・石にまつわる昔話・民話・伝説

行基石:鈴原町に有り。二月堂建立の時に行基が、祈念したら石が飛んで行った。大仏さんの工事の時に六甲山の石を箸で、東大寺に送っていたが、不要になったので落ちた石。

古城の鯉石:文化年中に有岡城跡の畑の中にあった大石を、掘り起こすと石の下に鯉がいたので猪名野神社の弁天池に放した。大石には鯉の型が付いていたが、お役所の庭に引き取られた。鯉石は現在、伊丹市立博物館の前庭に保存してある。

(以上 抜粋終)

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防備戦略上の地域史

伊丹には歴史好きな人々が多いと聞いている。この秋で転居して4年目になったが、郷土史を学ぶには刺激的な土地柄だと私も思う。

市専属の専門委員や若い学芸員の仕事のみならず、自主的にグループを作って、ボランティアとして積極的に市内の文化財を学んだり、座学と現地訪問で歴史学習をしたりして、ウェブサイトに掲載されたりしている。

繰り返しの比較になるが、結婚以来、21年程も暮らしていた大阪府下の人口3万人の島本町は、国宝級の文化財その他があり、続日本紀にも記述が出てきたり、勅撰和歌集にも詠まれたりしてきたのに、現実には歴史をしっかりと学ぶ講座や機会が少なくて、物足りなく感じていた。衣食住は何とかなっていたとしても、足が地についていない感覚がずっと付き纏っていたのだ。

京都の国立博物館や文化博物館には折に触れて行くようにしていて、寺社の展示も極力、訪れるように心掛けてはいたものの、自分が暮らしている土地の来歴そのものを知ることが、なかなかできなかったのだ。

平安貴族の別荘があった土地柄で、京都文化圏に一部かかっていて、旧家もあり、古文書が読める人達もいるのに、表向き、町民向けの歴史講座を開けないのだそうだ。
資料館の学芸員さんからうかがったところでは、役場にまで圧力をかけて止めさせようとする人々がいるためだ、とのことで、大変残念に思っている。

実際のところ、島本町立図書館の郷土コーナーで氏姓事典や家紋辞典や町史の本を見ようとすると、すぐにカウンターから顔見知りの女性スタッフが近寄って来て「そういう本は一時間以内に留めてください」と注意が入ったことがある。これは政治的に偏っている証拠だ。第一、図書館で働くスタッフに、そんなことを言う権利は全くない。そもそも、歴史の調べ物は、結構時間がかかるものだ。

これらは、過去ブログにも記したことではある。
……..
「四方八方話(2)」2 Feb 2022 @ 22:06
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=1780&action=edit)
《昔の島本の本には、もっといい話がたくさん出てくる。
20年程、失われた島本遺産、だった。国宝はあるけれど。
私見では、辻元清美グループの排他的抑圧思考のせいだと、睨んでいる。女子供と老人ばかり優遇して、歴史文化を忘れさせようとした。》

「水無瀬野を歩く」13 Mar 2022 @ 11:44
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=2162&action=edit)
《実は、島本には古文書会もある。だが、町役場に政治的な圧力をかけてくるケースがあるため、古文書を読める方のお宅に7,8名が集まって、学芸員が同席の上で読み合わせをして、逐次、製本をされているそうである。》

「水無瀬野の余韻」13 Mar 2022 @ 20:57
(http://itunalily.jp/wordpress/wp-admin/post.php?post=2211&action=edit)
《家紋や氏姓の事典等を見ていると、即座にカウンターからスタッフが出てきて、「そういう本は一時間以内におさめてください」等と、わざわざ注意をしに来た。その時、他の人も必要としていたわけではなさそうなのに、である。》

(2022年11月2日転載終)
……..
この島本町立図書館は、きれいに本が並べてあり、一見使い勝手がよさそうに見えるが、新左翼やリベラル系の本が多く、女子供とお年寄り向けの福祉関連が中心。結局、暮らすには不便がなくとも、知的刺激には全く不満だったのだ。

そんなことをしているので、以下のようなツィートが出現してしまう。これは、当該住民の意識の一部反映でもあろう。

(https://twitter.com/nwu_amazura/status/1587658544660512768)
奈良女子大学甘葛煎再現プロジェクト・古代スィーツ・しづの苧だまき
@nwu_amazura
みなさまからご協力いただきました「水無瀬離宮の徹底した調査と保護、周知徹底を求める署名」を、本日 #大阪府文化財保護課 に提出しに参ります。10月20日には #島本町の山田町長 に手渡して参りました。#水無瀬離宮関連遺跡 が消滅の危機に直面しており、上位機関である大阪府にも提出します。

(2022年11月2日転載終)
………
ところで、昨日は雨の中、伊丹市立図書館へ歩いて行き、4年程暮らしている地区の史実を資料で確認してみた。こんなことをしている場合じゃないのだが、気になることは即座に調べておかないと、気の済まない性分に生まれついているから、仕方がない。

(https://twitter.com/ituna4011/status/1587409561203671040)
Lily2@ituna4011
偏見かもしれないが、日蓮宗は仏教のプロテスタント、改革派みたいだな、と長らく思っていた。 伊丹市には、地区全体が丸ぼっけ改宗したという、日蓮宗の地域がある。今日の午後、図書館で古文書リストを眺めていた。その地域のみ、首吊り自殺の始末書や、捨て子を養子にする許状とか、非人の扱い等
8:41 PM · Nov 1, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1587410503730876416)
Lily2@ituna4011
の文書が江戸時代に残っていた。 他の地区では、類似の事例が発生しても、わざわざ文書にしなかったのではないだろうか。 そうすると、真面目で原則に忠実だから、この日蓮宗地区のみ、文書を残したのだろうか? そんなことを考えてみました。間違っていたら、ごめんなさい。
8:45 PM · Nov 1, 2022

(https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)

https://itami-im.jp/imonline/history/

《江戸時代の村 市域は28の村々に分かれていました。》
☚ 今日は一日かけて、じっくり全部のオンライン資料を拝見しました。過去の延長上に現在があります。伊丹の歴史は日本史の凝縮のような要点がぎっしり詰まっていて、大変に興味深く思います。

(2022年11月2日転載終)
………..
なぜ、このような作業が必要なのか。それは、衣食住だけでは人は真に生きることができないからだ。また、グローバル化の波が押し寄せ、外国人労働者がいつの間にか住み込んでいる伊丹市において、自分達の足元をしっかりと固めておくことが更に重要となっている昨今である。
観光事業的に「伊丹の良さを対外的にアピール」するのみならず、「あそこに住んでいる人達は侮れない」という印象を与えることも、防備戦略的に必須である。それには、古文書の勉強は重要である。単に外国語が操れるということではなく、地域の史実が確実に受け継がれていることこそ、真っ当な国民足り得よう。

島本町で歴史講座が開かれにくい最も重要な側面としては、敗戦による思考転換がある。
桜井の駅のあった通称「楠公さん」の公園は、そこから戦地へ赴く兵士達を激励し、送り出した場所でもあった。戦後、いわば「軍国主義の権化」という否定的な解釈が広まってしまったのである。そして、経済成長に邁進する風潮が国を挙げて推進されたために、ますます「戦前は否定されるべきもの」ということになってしまった。

(2022年11月2日記)
………..
おまけ-伊丹市のいい話

(https://twitter.com/ituna4011/status/1582701431249047553)
Lily2@ituna4011
☚ この話!そのうちに、ガス代も支援?
  伊丹市は、コロナ発生以来、水道代がかなり引き下げられています。
8:44 PM · Oct 19, 2022

(2022年11月2日転載終)
……….

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政党と新興カルト系宗教の関係

(https://www.facebook.com/groups/532989830223365/user/100002360047541/)

中川 誠一安倍晋三元総理を支える会
2022年10月6日投稿

(https://www.jcp.or.jp/…/2022-04-20/2022042004_01_0.html)

こちらをご覧ください。
日本共産党とキリスト教の指導的な立場の牧師たちは組んでいるのです。
また各宗教界の人間が日本共産党と連携して動いています。
「全国宗教人・日本共産党を支持する会」が1997年より発足することで、宗教界に潜在的に浸透してきた動きが可視化されることになりました。
>全国宗教人・日本共産党を支持する会(全国宗教人の会)は19日夕、公示まで2カ月となった参院選での日本共産党の躍進に向け、東京・JR池袋駅前で街頭宣伝しました。

(https://jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-04-20/2022042004_01_0.html?fbclid=IwAR2Hcs0NW8BhlJIRkD38a8csdZwNpwiwXv9kjuj6XV8h1IPh7hKV0n2CDuI)

2022参院選
尊厳と平和求める
共産党躍進へ宗教者訴え
山添氏駆けつけ

 全国宗教人・日本共産党を支持する会(全国宗教人の会)は19日夕、公示まで2カ月となった参院選での日本共産党の躍進に向け、東京・JR池袋駅前で街頭宣伝しました。山添拓参院東京選挙区予定候補も駆けつけ、ウクライナ支援募金を呼びかけながら、ともに訴えました。
 真言宗智山派僧侶の小嶋弘遵(こうじゅん)さん、日本長老教会西武柳沢キリスト教会牧師の星出卓也さん、浅川金刀比羅神社宮司の奥田靖二さん、日本同盟基督教団横浜上野町教会牧師の柴田智悦さん、浄土真宗本願寺派僧侶の小山弘泉さんが宣伝カー上からマイクを握りました。
 小嶋さんは、党を応援する理由について「生きとし生けるものの尊厳と平和を求め、人間の平等、人権尊重の社会をめざす宗教と、共産党は根底で共通のものがある」と強調。
 星出さんは、軍備増強を狙う自民党などの改憲勢力に触れ、「9条を守ることをぶれなく貫く共産党の議員をぜひ国会に」と訴え。奥田さんも「宗派を超え、支持政党の枠を超え、戦争反対の一票をお寄せください」と呼びかけました。
 柴田さんも「憲法が掲げる国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、非核三原則を厳守していこうとする党を」と訴え。小山さんは「太平洋戦争で日本共産党は命がけで侵略戦争反対を訴えた日本の良心ともいうべき歴史を持つ政党です」と紹介しました。
 山添氏は「戦争を絶対に起こさせない政治の姿勢がいま一番問われている」と指摘。「平和外交を進めることこそ日本の進むべき道です。9条の完全実施をめざすこの党を大きく伸ばしてください」と力を込めました。
。。。。。。。
(https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)
《日本共産党とキリスト教の指導的な立場の牧師たちは組んでいる》

はい、過去ブログでさんざん書いておきました。
だから、日本のキリスト教系大学は、まるで社会党か共産党みたいなことを平気で教えています。学費が非常に高いのに……。
親御さん達は、息子さんや娘さんが、良家の子女のごとく、と思って送り出したのかもしれませんが、実態はこんな感じです。
国公立の場合は、最初から税金で教育されるという前提なので、少なくとも私の学生時代までは、「実力主義」かつ「宗教的には中立」でなければなりませんでした。

(2022年10月24日転載終)

さんざん書いておいた過去ブログはこちらを(https://itunalily.hatenablog.com/entry/20150402)。
…………
毎日新聞(http://mainichi.jp/articles/20221013/k00/00m/010/128000c?cx_fm=mailcp&cx_ml=article)

自民は旧統一教会と絶縁できるのか 石破茂さんが指摘する「矛盾」
2022年10月13日

吉井理記

安倍晋三元首相の国葬が終わった。ただ、安倍元首相とともに世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡るあれこれも葬ろう……というわけにはいかない。語られざる問題が気になっていた。そもそも政治家は宗教を信じているのか? 統一教会、政治と宗教、そして神。2回にわたり、自民党元幹事長、石破茂さんと考えた。【吉井理記】

自身も世界日報元社長と「面識あった」

石破さんと言えば自民党の調査に「旧統一教会と接点があった」と答えた国会議員180人のうちの一人。2015年に関連団体の会合で講演し、17年には系列メディア「世界日報」元社長から10万円の献金を受けていた。
詳しくは「後編」で触れるが、自身はクリスチャンでありながら、浄土宗の檀信徒の国会議員で作る「浄光会」の会員でもある。さらに神道の核でもある天皇・皇室を厚く敬う。それでいて前述の通り、旧統一教会とも無縁とは言えない。
さまざまな宗教が交錯する石破さんを通し、政治家と宗教との関係を考えてみたい。まずは旧統一教会との接点から。
「いつからか、議員会館の私の部屋に『世界日報』(新聞)が配られるようになり、新聞の存在は知っていました。それだけで、同紙が統一教会と関わりがあることは知りませんでしたし、私も教団とのつながりもなかった。ですが……」
20年ほど前、自身の政策勉強の集まりに、17年に献金をした世界日報元社長の姿があった、という。

(以下略)

(2022年10月24日転載終)
……………
(https://twitter.com/ituna4011/status/1583571105553735680)
Lily2@ituna4011
キリスト教も、おかしな教会が結構あるようだ。内実は知らないが、イスラエルのことばかり、やたら強調してみたり、日本社会の批判を繰り返してみたり、と。 戦前、特高警察が説教チェックをしていた意味、今こそ生きるのでは? https://twitter.com/ituna4011/status/1583570043056820224
6:29 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583573974470250496)
Lily2@ituna4011
この際、全ての新興カルト系宗教を捜査しては? 安倍元総理の事件直後、何人かの女性達が連日、インターフォン越しに、幸せな家庭作りのセミナー勧誘をしてきた。 勿論、全部却下。
6:40 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583582941598613504)
Lily2@ituna4011
何か不穏な世情が発生するとすぐに、黙示録を引っ張り出してきたり….。
その後、人の努力によって何事もなく落ち着くと、自分達が引っ張り出した黙示録の話は、無責任に消散。
深みがない。
7:16 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583594727374753792)
Lily2@ituna4011
そして、宗教法人によって守られていた部分を、資産公開させて炙り出しては? お金があり過ぎる組織も、なさ過ぎる組織も、どちらも問題あり、として。
8:02 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583650794037182464)
Lily2@ituna4011
会員名簿を作っていないか、提出を求められても拒否する宗教団体は、そもそも怪しい。 必要な際、個人情報を隠す点で、おかしい。 きちんとした神社の場合、氏子を把握している。 檀家寺は勿論、家族の祖先から記録が残っている。 キリスト教は、案外にいい加減。キリシタン資料も、寺院が保管。
11:45 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583652560912941058)
Lily2@ituna4011
過去帳のない家がいい加減なように、受付で記入して、名簿を作らない組織は、やはりダメだ。 図書館や古本屋で、古い資料を見ていると、詳しい名簿がついていることがある。いろいろと読み取れる情報が満載。 プライバシーとして隠すようになったら最後、その組織は危なくなる。
11:52 AM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584036099026194432)
Lily2@ituna4011
宗教でも同じこと。 信仰に凝り固まって、伝道活動ばかりしている人は、自分では保守派のつもりかもしれないが、実はリベラル派と大差ない。他国の事例ばかり一面的に見て、理想化し、日本批判ばかりしている人も、同類。まずは、脚下照顧。
1:16 PM · Oct 23, 2022
。。。。。
(https://twitter.com/ituna4011/status/1584400591333490688)
Lily2@ituna4011
岸田首相「被害者から直接話聞く」 旧統一教会巡り: 日本経済新聞 https://nikkei.com/article/DGXZQOUA241GI0U2A021C2000000…
⇦ この際、全ての新興カルト系宗教団体を調べていただきたい。戦後入ってきたキリスト教組織も。資金と会員名簿の透明化が必要。
1:25 PM · Oct 24, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584401951118462977)
Lily2@ituna4011
マレーシアでは、毎週金曜日のモスク礼拝の説教は政府のチェックが入っている、と随分前に聞いている。それでも、9.11同時多発テロの秘密会合が首都クアラルンプールで開かれ、事件防止ならず。 日本の宗教法人は、甘い隠れ蓑。
1:30 PM · Oct 24, 2022

(2022年10月24日転載終)

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保守・中道・リベラル系月刊誌

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584403271023984640)
Lily2@ituna4011
保守派月刊誌は、年に一度ぐらい買えば充分。続けて読むと、どか食傷気味。大体、内容がわかるため。 リベラル系月刊誌の世界は岩波出版。学生時代から30代前半までは、図書館で読むようにしていた。知的訓練の刺激になるため。私の世代では、それが普通だった。
1:35 PM · Oct 24, 2022

Lily2@ituna4011
Replying to @ituna4011
誤字訂正 どか → どこか
失礼いたしました。

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584404063546150913)
Lily2@ituna4011
発行部数を見ると、今やリベラル系は軒並み低い。廃刊もある。だが、今も愛読している人は、恐らく、自分は知的エリートという少数派だから、普通の人が読まないものを読んでいるのだ、という自負心があるのでは?
1:39 PM · Oct 24, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584482846466781188)
Lily2@ituna4011
中央公論は、中道やや保守寄り、ということらしく、一番読み易い。 2022年9月号の森喜朗元総理のインタビュー記事が、大変良い。 岸信介氏や安倍晋太郎氏の応援を受けて選挙に出たことから、安倍晋三氏のことを弟みたいに思い、かわいそうになぁ、もったいないなぁ、と。
6:52 PM · Oct 24, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584484466365718528)
Lily2@ituna4011
安倍晋三氏が、この夏、あんまり張り切って全国を参院選で回っているので、森氏は気になっていらしたようだ。 このようなエピソードこそ、我々が知っておくべきことだった、と私は思う。 最近は、自民党の質が下がり、野党の質も国会議員全体の質も悪くなり、とんでもない人が入ってきた、と森氏。
6:58 PM · Oct 24, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584490795109093376)
Lily2@ituna4011
メディアも皆、質が下がっている、と森氏は 苦言を。 警察や厚労省も、お話にならないらしい。 また、本当の安倍派はまだ出来ていなかった、と直言。友人、友情を培ってきた人達だった。これから派閥をしっかりやるつもりだったろう、と。
7:23 PM · Oct 24, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584497117019930625)
Lily2@ituna4011
中央公論9月号では、佐伯啓思氏の 保守の矛盾を体現した政治家としての安倍晋三氏論 が秀逸。このような論考は、いわゆる保守派月刊誌では、なかなか読めない。簡単に表現すれば、保守派を名乗る言論は、単純過ぎて、思考の余地が狭いか浅い。 だからこそ、年に一度で充分、という気がする。
7:48 PM · Oct 24, 2022

(2022年10月24日転載終)
…………
上記ツィートの根拠となった出典は、以下の通り。

『中央公論』2022年9月号
特集:安倍政治が遺したもの
森喜朗「あうんの呼吸で「3期目」に備え」(pp.26-31)
佐伯啓思「保守の矛盾を体現した政治家」(pp.32-39)

*佐伯氏は、安倍晋三元総理を「保守的政治家」というよりも「現実的」で「実践的」な政治家だった、と述べている(p.38)。誠に僭越ながらも、同感である。

(2022年10月24日記)
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2022年10月25日追記1

本日届いた本二冊。他にやるべきことがあったはずなのに、つい手に取って夢中になって読みふけってしまった。さすがに、保守系月刊誌とは一味違った角度からの情報もふんだんに盛り込まれ、重厚な考察も含まれており、いずれも読み応え満載。さまざまな物の見方や考え方に触れることは、今後も長らく尾を引くであろう余波の、今夏の安倍晋三元総理襲撃事件を振り返る土台になることだろう。

(1)谷口智彦『安倍総理のスピーチ』文春新書1382(2022年9月20日)
(2)『文藝春秋』2022年9月号

(1)は、非常に興味深く、現代世界を理解する上でもとても勉強になる。というのも、谷口氏が教授として勤務されている慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科における講義を書き下ろしてまとめた本だからである。令和4(2022)年4月から7月にかけて「外交とスピーチ」というテーマで行なった連続講義であり、学生は、大半が社会人である院生である、という。最終回の講義用に7月8日に準備していたところへ、衝撃的な知らせが飛び込んできた。
臨場感あふれる貴重な体験談も織り込み、院生さんのみならず、一般人の我々にも新書の形で公にしてくださって、感謝申し上げます。

(2)には、旧統一教会の問題性を鋭く分析している論考がある。保守派を名乗る層が、安倍氏を擁護するためか、左翼バッシングに対抗するためか、やたらと「統一教会の信者には信教の自由があるのだから、自分は尊重する」等と述べているのが目に付いたが、これはおかしいと私は思っていた。もっとも、犯人の意図は論外である他、一般論として、政治家が票集めのために何でもするのは普通のことであるが、私の学生時代であった1980年代には、この宗教組織は相当な社会問題となっていた。そもそも、本来のキリスト教とは似て非なるものである。それを、「信教の自由」と誤魔化してはならない。
一方、安倍晋三氏の甥御さんである岸信千代氏の8ページの記事(pp.126-133)は、岸家と安倍家の在り様を具体的に描き出していて、読み応えがあった。

(2022年10月25日記)
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2022年10月25日追記2

野田佳彦元首相は、立憲民主党だけれども、人柄に率直なところがあると感じた。ただ、もっと言葉の表現力を磨いていただければと願っている。

(https://mainichi.jp/articles/20221025/k00/00m/010/098000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20221025)

野田元首相、安倍氏との2回の「密談」場面を明かす 追悼演説
毎日新聞
2022年10月25日 13:28

 「再びこの議場で、あなたと、言葉と言葉、魂と魂をぶつけ合い、火花散るような真剣勝負をしたかった」。立憲民主党の野田佳彦元首相は25日の衆院本会議で行った追悼演説で安倍晋三元首相の死を悼んだ。

 野田氏は首相時代、2012年11月14日、旧民主党代表として自民党総裁だった安倍氏との党首討論に臨んだ。その際、議員定数と議員歳費の削減を条件に衆院解散を宣言した。演説で野田氏は「あなたの少し驚いたような表情。その後の丁々発止。それら一瞬一瞬を決して忘れることはできない」と振り返った。野田氏は安倍氏について「いつの時も、手ごわい論客だった」と強調。「少しでも隙を見せれば容赦なく切りつけられる。張り詰めた緊張感。激しくぶつかり合う言葉と言葉。それは一対一の『果たし合い』の場だった」と述べた。

 野田氏は演説で、2回の「密談」の場面も明らかにした。

 一つは、12年12月26日、皇居での「安倍新首相」の親任式の際の控室でのやりとり。衆院選に勝ち、首相に返り咲いた安倍氏は「野田さんは安定感がありましたよ」「あの『ねじれ国会』でよく頑張り抜きましたね」「自分は5年で返り咲きました。あなたもいずれそういう日がやって来ますよ」といたわったという。野田氏は「その場はあたかも、傷ついた人を癒やすカウンセリングルームのようだった」と語った。

 もう一つは17年1月20日夜。野田氏は安倍氏と首相公邸でひそかに会い、当時の天皇陛下(現上皇陛下)の退位に向けて1時間あまり意見交換したと明かした。「腹を割ったざっくばらんな議論は次第に真剣な熱を帯びた」という。その結果、「国論を二分することのないよう立法府の総意を作るべきだ」との意見で一致。後の退位を実現するための皇室典範特例法制定につながっていったという。

 野田氏は一方で自身の「失言」もわびた。野田氏は12年の衆院選の際の大阪府寝屋川市の演説で「総理大臣たるには胆力が必要だ。途中でおなかが痛くなってはダメだ」と発言したことを挙げ、「語るも恥ずかしい大失言だ」と指摘。「天上のあなたに、深く、深く、おわび申し上げる」と述べた。

(2022年10月25日転載終)
。。。。。。。
産経(https://www.sankei.com/article/20221025-QVB4N2QSDVK7VAEKLYTAWO3FWE/)

野田氏、昭恵夫人と面会 「主人喜んでいる」と涙
2022年10月25日 19:04

立憲民主党の野田佳彦元首相は25日、衆院本会議での安倍晋三元首相への追悼演説後、国会内で昭恵夫人と面会し、原稿を手渡した。野田氏が「大変荷が重かったが、一生懸命務めさせていただいた」と述べると、昭恵夫人は目に涙を浮かべ「野田先生にお願いして良かった。主人も喜んでいるでしょう。原稿を仏壇に供えたい」と謝意を示した。面会後、野田氏が記者団に明らかにした。
安倍氏について「憲政史上最長の首相在任期間で、非常に存在感が大きかった」と振り返った。
野田氏は演説開始前、遺影を手に傍聴する昭恵夫人に壇上から深々と一礼。演説では「もしかするとあそこで聞いているかもしれない」と、安倍氏の議席だった方向にたびたび視線を向けた。演説を終えると拍手が響く中、再び昭恵夫人に頭を下げた。

野田氏は面会時、衆院が用意し安倍氏の席だった場所に飾られていた白いカーネーションを昭恵夫人に手渡した。

(2022年10月25日転載終)
。。。。。。。
産経(https://www.sankei.com/article/20221025-EDM7VVDAVBJU5BYWHCGHBJHCLY/)

「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん‥」 野田元首相の追悼演説全文
2022年10月25日 13:57

立憲民主党の野田佳彦元首相は25日の衆院本会議で、参院選の応援演説中に銃撃され、死去した自民党の安倍晋三元首相に対する追悼演説を行った。
安倍氏の昭恵夫人が傍聴席で見守る中、野田氏は「あなたは議場では闘う政治家だったが、国会を離れ、ひとたびかぶとを脱ぐと、心優しい気遣いの人でもあった」として、首相を引き継ぐ際、安倍氏から励ましを受けた思い出などを回顧。「あなたの無念に思いを致せばこそ、私たちは言葉の力を頼りに、不完全かもしれない民主主義を、少しでも、よりよきものへと鍛え続けていくしかない」との決意を語った。

演説の全文は以下の通り。
*********
本院議員、安倍晋三元内閣総理大臣は、去る7月8日、参院選挙候補者の応援に訪れた奈良県内で、演説中に背後から銃撃されました。搬送先の病院で全力の救命措置が施され、日本中の回復を願う痛切な祈りもむなしく、あなたは不帰の客となられました。享年67歳。あまりにも突然の悲劇でした。

政治家としてやり残した仕事。次の世代へと伝えたかった思い。そして、いつか引退後に昭恵夫人とともに過ごすはずであった穏やかな日々。すべては、一瞬にして奪われました。
政治家の握るマイクは、単なる言葉を通す道具ではありません。人々の暮らしや命がかかっています。マイクを握り日本の未来について前を向いて訴えているときに、後ろから襲われる無念さはいかばかりであったか。改めて、この暴挙に対して激しい憤りを禁じ得ません。
私は、生前のあなたと、政治的な立場を同じくするものではありませんでした。しかしながら、私は、前任者として、あなたに内閣総理大臣のバトンを渡した当人であります。
わが国の憲政史には、101代64名の内閣総理大臣が名を連ねます。先人たちが味わってきた「重圧」と「孤独」をわが身に体したことのある一人として、あなたの非業の死を悼み、哀悼の誠をささげたい。
そうした一念のもとに、ここに、皆さまのご賛同を得て、議員一同を代表し、謹んで追悼の言葉を申し述べます。

安倍晋三さん。あなたは、昭和29年9月、後に外務大臣などを歴任された安倍晋太郎氏、洋子さまご夫妻の次男として、東京都に生まれました。
父方の祖父は衆議院議員、母方の祖父と大叔父は後の内閣総理大臣という政治家一族です。「幼い頃から身近に政治がある」という環境の下、公のために身を尽くす覚悟と気概を学んでこられたに違いありません。
成蹊大学法学部政治学科を卒業され、いったんは神戸製鋼所に勤務したあと、外務大臣に就任していた父君の秘書官を務めながら、政治への志を確かなものとされていきました。
そして、父、晋太郎氏の急逝後、平成5年、当時の山口1区から衆議院選挙に出馬し、見事に初陣を飾られました。38歳の青年政治家の誕生であります。

私も、同期当選です。初登院の日、国会議事堂の正面玄関には、あなたの周りを取り囲む、ひときわ大きな人垣ができていたのを鮮明に覚えています。
そこには、フラッシュの閃光を浴びながら、インタビューに答えるあなたの姿がありました。私には、その輝きがただ、まぶしく見えるばかりでした。

その後のあなたが政治家としての階段をまたたく間に駆け上がっていったのは、周知のごとくであります。

内閣官房副長官として北朝鮮による拉致問題の解決に向けて力を尽くされ、自由民主党幹事長、内閣官房長官といった要職を若くして歴任したのち、あなたは、平成18年9月、第90代の内閣総理大臣に就任されました。戦後生まれで初。齢52、最年少でした。

大きな期待を受けて船出した第1次安倍政権でしたが、翌年9月、あなたは、激務が続く中で持病を悪化させ、1年あまりで退陣を余儀なくされました。順風満帆の政治家人生を歩んでいたあなたにとっては、初めての大きな挫折でした。「もう二度と政治的に立ち上がれないのではないか」と思い詰めた日々が続いたことでしょう。

しかし、あなたは、そこで心折れ、諦めてしまうことはありませんでした。最愛の昭恵夫人に支えられて体調の回復に努め、思いを寄せる雨天の友たちや地元の皆さまの温かいご支援にも助けられながら、反省点を日々ノートに書きとめ、捲土重来を期します。
挫折から学ぶ力とどん底からはい上がっていく執念で、あなたは、人間として、政治家として、より大きく成長を遂げていくのであります。
かつて「再チャレンジ」という言葉で、たとえ失敗しても何度でもやり直せる社会を提唱したあなたは、その言葉を自ら実践してみせました。ここに、あなたの政治家としての真骨頂があったのではないでしょうか。
あなたは、「諦めない」「失敗を恐れない」ということを説得力もって語れる政治家でした。若い人たちに伝えたいことがいっぱいあったはずです。その機会が奪われたことは誠に残念でなりません。

5年の雌伏を経て平成24年、再び自民党総裁に選ばれたあなたは、当時、内閣総理大臣の職にあった私と、以降、国会で対峙することとなります。最も鮮烈な印象を残すのは、平成24年11月14日の党首討論でした。

私は、議員定数と議員歳費の削減を条件に、衆議院の解散期日を明言しました。あなたの少し驚いたような表情。その後の丁々発止。それら一瞬一瞬を決して忘れることができません。それらは、与党と野党第一党の党首同士が、互いの持てるすべてを賭けた、火花散らす真剣勝負であったからです。

安倍さん。あなたは、いつの時も、手ごわい論敵でした。いや、私にとっては、仇のような政敵でした。

攻守を代えて、第96代内閣総理大臣に返り咲いたあなたとの主戦場は、本会議場や予算委員会の第一委員室でした。
少しでも隙を見せれば、容赦なく切りつけられる。張り詰めた緊張感。激しくぶつかり合う言葉と言葉。それは、一対一の「果たし合い」の場でした。激論を交わした場面の数々が、ただ懐かしく思い起こされます。

残念ながら、再戦を挑むべき相手は、もうこの議場には現れません。

安倍さん。あなたは議場では「闘う政治家」でしたが、国会を離れ、ひとたびかぶとを脱ぐと、心優しい気遣いの人でもありました。

それは、忘れもしない、平成24年12月26日のことです。解散総選挙に敗れ敗軍の将となった私は、皇居で、あなたの親任式に、前総理として立ち会いました。
同じ党内での引き継ぎであれば談笑が絶えないであろう控え室は、勝者と敗者の2人だけが同室となれば、シーンと静まりかえって、気まずい沈黙だけが支配します。その重苦しい雰囲気を最初に変えようとしたのは、安倍さんの方でした。

あなたは私のすぐ隣に歩み寄り、「お疲れさまでした」と明るい声で話しかけてこられたのです。
「野田さんは安定感がありましたよ」
「あの『ねじれ国会』でよく頑張り抜きましたね」
「自分は5年で返り咲きました。あなたにも、いずれそういう日がやってきますよ」
温かい言葉を次々と口にしながら、総選挙の敗北に打ちのめされたままの私をひたすらに慰め、励まそうとしてくれるのです。
その場は、あたかも、傷ついた人を癒やすカウンセリングルームのようでした。

残念ながら、その時の私には、あなたの優しさを素直に受け止める心の余裕はありませんでした。でも、今なら分かる気がします。安倍さんのあの時の優しさが、どこから注ぎ込まれてきたのかを。

第1次政権の終わりに、失意の中であなたは、入院先の慶応病院から、傷ついた心と体にまさにむち打って、福田康夫新総理の親任式に駆けつけました。
わずか1年で辞任を余儀なくされたことは、誇り高い政治家にとって耐え難い屈辱であったはずです。あなたもまた、絶望に沈む心で、控室での苦しい待ち時間を過ごした経験があったのですね。
あなたの再チャレンジの力強さとそれを包む優しさは、思うに任せぬ人生の悲哀を味わい、どん底の惨めさを知り尽くせばこそであったのだと思うのです。

安倍さん。あなたには、謝らなければならないことがあります。
それは、平成24年暮れの選挙戦、私が大阪の寝屋川で遊説をしていた際の出来事です。
「総理大臣たるには胆力が必要だ。途中でおなかが痛くなってはダメだ」
私は、あろうことか、高揚した気持ちの勢いに任せるがまま、聴衆の前で、そんな言葉を口走ってしまいました。他人の身体的な特徴や病を抱えている苦しさを揶揄することは許されません。語るも恥ずかしい、大失言です。
謝罪の機会を持てぬまま、時が過ぎていったのは、永遠の後悔です。いま改めて、天上のあなたに、深く、深くおわびを申し上げます。

私からバトンを引き継いだあなたは、7年8カ月あまり、内閣総理大臣の職責を果たし続けました。
あなたの仕事がどれだけの激務であったか。私には、よく分かります。分刻みのスケジュール。海外出張の高速移動と時差で疲労は蓄積。その毎日は、政治責任を伴う果てなき決断の連続です。容赦ない批判の言葉の刃も投げつけられます。在任中、真の意味で心休まるときなどなかったはずです。
第1次政権から数え、通算在職日数3188日。延べ196の国や地域を訪れ、こなした首脳会談は1187回。最高責任者としての重圧と孤独に耐えながら、日本一のハードワークを誰よりも長く続けたあなたに、ただただ心からの敬意を表します。

首脳外交の主役として特筆すべきは、あなたが全くタイプの異なる2人の米国大統領と親密な関係を取り結んだことです。理知的なバラク・オバマ大統領を巧みに説得して広島にいざない、被爆者との対話を実現に導く。かたや、強烈な個性を放つドナルド・トランプ大統領の懐に飛び込んで、ファーストネームで呼び合う関係を築いてしまう。
あなたに日米同盟こそ日本外交の基軸であるという確信がなければ、こうした信頼関係は生まれなかったでしょう。ただ、それだけではなかった。あなたには、人と人との距離感を縮める天性の才があったことは間違いありません。

安倍さん。あなたが後任の内閣総理大臣となってから、一度だけ、総理公邸の一室で、ひそかにお会いしたことがありましたね。平成29年1月20日、通常国会が召集され政府四演説が行われた夜でした。

前年に、天皇陛下の象徴としてのお務めについて「おことば」が発せられ、あなたは野党との距離感を推し量ろうとされていたのでしょう。
二人きりで、陛下の生前退位に向けた環境整備について、1時間あまり、語らいました。お互いの立場は大きく異なりましたが、腹を割ったざっくばらんな議論は次第に真剣な熱を帯びました。
そして、「政争の具にしてはならない。国論を二分することのないよう、立法府の総意を作るべきだ」という点で意見が一致したのです。国論が大きく分かれる重要課題は、政府だけで決めきるのではなく、国会で各党が関与した形で協議を進める。それは、皇室典範特例法へと大きく流れが変わる潮目でした。

私が目の前で対峙した安倍晋三という政治家は、確固たる主義主張を持ちながらも、合意して前に進めていくためであれば、大きな構えで物事を捉え、飲み込むべきことは飲み込む。冷静沈着なリアリストとして、柔軟な一面を併せ持っておられました。
あなたとなら、国を背負った経験を持つ者同士、天下国家のありようを腹蔵なく論じあっていけるのではないか。立場の違いを乗り越え、どこかに一致点を見いだせるのではないか。
以来、私は、そうした期待をずっと胸に秘めてきました。

憲政の神様、尾崎咢堂は、当選同期で長年の盟友であった犬養木堂を五・一五事件の凶弾で喪いました。失意の中で、自らを鼓舞するかのような天啓を受け、かの名言を残しました。
「人生の本舞台は常に将来に向けて在り」

安倍さん。あなたの政治人生の本舞台は、まだまだ、これから先の将来に在ったはずではなかったのですか。
再びこの議場で、あなたと、言葉と言葉、魂と魂をぶつけ合い、火花散るような真剣勝負を戦いたかった。
勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん。
耐え難き寂寞の念だけが胸を締め付けます。

この寂しさは、決して私だけのものではないはずです。どんなに政治的な立場や考えが違っていても、この時代を生きた日本人の心の中に、あなたの在りし日の存在感は、いま大きな空隙となって、とどまり続けています。

その上で、申し上げたい。
長く国家のかじ取りに力を尽くしたあなたは、歴史の法廷に、永遠に立ち続けなければならない運命です。
安倍晋三とはいったい、何者であったのか。あなたがこの国に遺したものは何だったのか。そうした「問い」だけが、いまだ中ぶらりんの状態のまま、日本中をこだましています。
その「答え」は、長い時間をかけて、遠い未来の歴史の審判に委ねるしかないのかもしれません。
そうであったとしても、私はあなたのことを、問い続けたい。
国の宰相としてあなたが遺した事績をたどり、あなたが放った強烈な光も、その先に伸びた影も、この議場に集う同僚議員たちとともに、言葉の限りを尽くして、問い続けたい。
問い続けなければならないのです。

なぜなら、あなたの命を理不尽に奪った暴力の狂気に打ち勝つ力は、言葉にのみ宿るからです。

暴力やテロに、民主主義が屈することは、絶対にあってはなりません。
あなたの無念に思いを致せばこそ、私たちは、言論の力を頼りに、不完全かもしれない民主主義を、少しでも、よりよきものへと鍛え続けていくしかないのです。

最後に、議員各位に訴えます。
政治家の握るマイクには、人々の暮らしや命がかかっています。
暴力に怯まず、臆さず、街頭に立つ勇気を持ち続けようではありませんか。
民主主義の基である、自由な言論を守り抜いていこうではありませんか。
真摯な言葉で、建設的な議論を尽くし、民主主義をより健全で強靱なものへと育てあげていこうではありませんか。

こうした誓いこそが、マイクを握りながら、不意の凶弾に斃れた故人へ、私たち国会議員がささげられる、何よりの追悼の誠である。私はそう信じます。
この国のために、「重圧」と「孤独」を長く背負い、人生の本舞台へ続く道の途上で天に召された、安倍晋三元内閣総理大臣。

闘い続けた心優しき一人の政治家の御霊に、この決意を届け、私の追悼の言葉に代えさせていただきます。

安倍さん、どうか安らかにお眠りください。

(2022年10月25日転載終)
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2022年10月28日追記

(https://www.msn.com/ja-jp/news/politics/)

「どす黒いまでの孤独、野田元首相とも共有」自民・麻生副総裁

朝日新聞社
2022年10月27日

自民党・麻生太郎副総裁(発言録)

 故安倍元内閣総理大臣に対する野田元総理による追悼演説、立派な演説を行っていただきまして心から感謝を申し上げたい。
 心に響く演説だったと思われた方も多いと思いますが、私が総理だったときに「どす黒いまでの孤独(に耐えきれるだけの体力、精神力がいる)」と(首相の座を)表現したのを野田総理もよく使っておられた。そういったものを共有できたという表現が見受けられたのが印象に残ったことであります。
 また今回、(麻生派の)山際先生の辞任の件で色々ご心配、ご迷惑をおかけし、心からおわびを申し上げる次第です。引き続き、山際先生はいろんな方から色々と質問を受けられると思います。引き続き丁寧に説明するという努力はやっていただかないといけない。(自民党麻生派の会合)

(2022年10月28日転載終)
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2022年11月11日追記1

毎日新聞(https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20221102/pol/00m/010/003000c?cx_fm=mailpol&cx_ml=article&cx_mdate=20221106)

安倍元首相の追悼演説 悶絶した19日間
野田佳彦・元首相
2022年11月4日

安倍晋三元首相に対する衆院としての追悼演説を引き受けた。10月7日に要請を受けてから、25日の演説当日までの19日間はまさに悶絶の日々だった。

正式要請前日に岸田首相から電話

 演説の要請は自民党から立憲民主党を通じてあった。「ご遺族の意向」と「自民の総意」ということだった。前日の6日に岸田文雄首相から電話があり、翌日に正式に要請があることを伝えられた。
 安倍氏の家族葬で弔辞を読んだ麻生太郎元首相や、国葬で友人代表の弔辞を行った菅義偉前首相と違い、私には安倍氏とのエピソードは乏しい。さらに二人は安倍氏が政治的に行ったことは基本的にすべて正しかったという前提で語った。
 しかし、私は安倍氏と対峙して政権を奪われた前任の首相だ。結局はそうした関係で安倍氏を語るしかない。
また、追悼演説は衆院を代表してのものだ。評価は各党で違うので、個々の政策にあまり立ち入ることはできない。褒めすぎれば野党は引くし、批判的な言動が目に余れば与党は反発し、さらには傍聴席にいるご遺族を傷つけることになる。バランスの取れた演説内容をと考え始めたら、一時はどうしてよいのか分からなくなった。

安住氏の一言

 引き受けた日から演説内容を考え始めた。しかしすぐには書けない。原稿用紙を前に置いて、しばらくはじっと動けなかった。
 最初に浮かんだのは2012年11月の党首討論の場面だった。…

(以下略)

(2022年11月11日転載終)
…………
2022年11月11日追記2

(https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)

2022年10月29日投稿

S・K様:党首討論当時、野田さんは国益を考えてわざと負けてあげたのかな?って感じた記憶がありました。話は変わりますが、江戸無血開城って(最近は明治維新を揶揄する言論も横行していますが)ホントにあったんだろうな、とも思ったりします。

ユーリ:K様、貴重な映像をありがとうございます。今回、野田氏は男を上げた、と言われていますね?確かに、野田氏の追悼演説によって、安倍政権の時代がもっと立体的に理解できるような気もしました。

ユーリ:江戸城の無血開城は、勝海舟のおかげだと、私は理解しておりました。ちなみに、私は小学校4年生の頃から、勝海舟のファンでした。

(2022年11月11日転載終)
……………
2023年5月5日追記

(https://twitter.com/ituna4011/status/1654238367972982785)
Lily2@ituna4011
【緯度経度】NYタイムズは「レッテル貼りの偏向」報告 朝日批判に侮蔑的な「右翼」連呼 https://sankei.com/article/20141227-DYWFCMKKJ5OMJMUPP3OR5B6KJI/… via
@Sankei_news
⇦ ハヤカワの言語学、懐かしい!
6:35 AM · May 5, 2023

(2023年5月5日転載終)

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安倍総理のスピーチライター講演

昨日の夕方6時半から8時20分ぐらいまで、大阪市の谷町七丁目の大阪府社会福祉会館で、谷口智彦氏の講演会に出席した。
主催は大阪市民大学センター(OCC)。2017年1月以来(itunalily.hatenablog.com/entry/20170123)、日高義樹氏の新春講演会で、すっかりお馴染みになった。

「希代の政治家安倍晋三を語る:戦後の体制と時代に挑んだ安倍政権!長期政権時のスピーチライターだからわかる安倍氏の素顔」と題してチラシが届いたのは8月29日のこと。すぐに参加を申し込み、事件後出版された、9月号から11月号までの保守系月刊誌 “Hanada”, “WiLL”, 『正論』や『追悼号』を取り寄せて、安倍氏自身の絶筆論文やインタビュー記事や演説の書き起こし等を、集中して読んだ。また、安倍晋三氏のお母様やお兄様の御著書や近しかったジャーナリストの本、菅義偉氏の著書一冊も一緒に読んだ。また、谷口氏の著作の一つ『安倍晋三の真実』も入手して、講演に備えた。
9月5日にチケットが届いた前後から、計18冊程、関連書籍を集中して読み進めてきたことになる。

私は長らく新聞購読を中止した上、テレビもラジオもここ数年、全然視聴しない生活を送っている。だから、こういう時にでもまとめて読んで理解をしておかなければ、一般社会人としてお話にならない。それに加えて、安倍氏の思想や政策や達成した課題等は、メディアの批判合唱ばかりでは全く知り得ない。国葬儀や山口県でのご葬儀の様子はインターネットのライブ配信で拝見したが、やはり物事を自分なりに理解するには、紙媒体で読み込むしか方法はない。

熱気のこもった、張りのあるお声を、前から二番目の椅子でうかがえたことは、実に光栄だった。谷口氏のお顔を拝見しながら、すぐそばに安倍氏が立って、にこにこと温かく見守ってくださっているような不思議な感覚があった。

満室で高齢者が中心だったが、冒頭で「1960年には生まれていなかった人、挙手して」と言われて、手を挙げたところ、私を含めて約10名ぐらいは「若手」扱いになった模様。
………………..
(https://twitter.com/ituna4011/status/1583797010691686407)
Lily2@ituna4011
文春新書『安倍総理のスピーチ』谷口智彦 | 新書 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166613823… via @hon_web
⇦ 1時間程前、谷口氏のご講演が終わりました。目の前で、生き生きしたエピソードをお聴きできて、幸いでした。
9:26 PM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583834644180791296)
Lily2@ituna4011
才能と努力の賜物。 谷口氏が、安倍晋三総理を全面的に理解するために常に官邸に詰め、黒子となって、言葉使い、感情、背景、身振り手振りまで配慮の上、一心同体でスピーチを練り上げられた。勿論、外務省や役人方への根回しも万全に。 寸暇を惜しんで練習に練習を重ねた安倍総理も、改めて凄い方。
11:56 PM · Oct 22, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583835954422640641)
Lily2@ituna4011
谷口氏によれば、国葬は、岸田政権ではなく、安倍チームが最後のご奉公として取り仕切ったようだ。 つまり、反対派もメディアも、的外れ。 直接、当事者からお話を伺うことが大切だ。
12:01 AM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1583841096798699521)
Lily2@ituna4011
安倍総理は、3ヶ月ピアノを練習して、あの印象的な映像に繋げられたそうだ。 楽譜には、ビッシリ書き込みがあった、との由。 とても真面目な方で、煙草は吸わないし、キャバクラの意味もご存じなかったらしい。
12:21 AM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584025634241908737)
Lily2@ituna4011
谷口氏は、度胸や胆力が相当な方とお見受けした。 ご著者を一冊、先月に読んでおいたので、お話もよくわかった。 元々、ご自身の書いた本がきっかけとなり、安倍総理から依頼されて、スピーチライターになられたようだ。早速、その本を注文した。
12:35 PM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584027032752918529)
Lily2@ituna4011
現代史を共に生きる、とはこういうことだ。 講演は満席で、1時間半以上、すくっと立ったまま、大きな声で生き生きとエピソードを語られた。 安倍晋三総理の早口で声の高い調子も、そっくり。質疑応答の時、三名の男性が質問されていたが、誰もが真剣だった。
12:40 PM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584028606258647040)
Lily2@ituna4011
30前後の男性が、どのようにしたら、先生のように知識や情報を吸収できるのか、と質問。 お返事は、好きだったから、との由。日経ビジネスで実務を鍛えられたため、三日ぐらいの徹夜は平気、と。但し、その反作用も大きいらしい。 これからは、夫婦でボケずに、迷惑をかけずに長生きを、とのご希望。
12:47 PM · Oct 23, 2022

(2022年10月23日転載終)
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谷口氏の語り口から、いかに安倍晋三総理を敬愛され、全力を尽くして外交スピーチに精魂傾けた7年8ヶ月だったかがうかがえた。
換言すれば、安倍総理から「頼む」と言われて、民間から初めて雇われたスピーチライターだとしても、(この方のためなら、とことん尽くしていこう)と思わせる魅力を安倍総理がお持ちだったということだ。時折、安倍総理の口真似をされると、そっくりで、臨場感溢れた話しぶりだった。

第一次安倍政権の時には、「坊ちゃん坊ちゃんした方」だった安倍総理が、第二次安倍政権の時にはすっかり貫禄が出てきた、と谷口氏は語られた。
それは私も感じていたところで、昔はポスターを見ては「なんか、かわいい顔していない?安倍さんって」と主人に言ったものだ。実際、母親代わりに育ててくださった乳母のウメさんの叙述を読むと、いかにも育ちのいい、実に素直な「いいとこのお坊ちゃま」。「家の中でちょこちょこ歩いてはいつも転んでいた」様子等が目に浮かぶ。そういう人懐こさ、愛らしさ、憎めない人の好さは、天性のものだったのであろう。

誠に喪失感に堪えない。

(2022年10月23日記)
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(https://twitter.com/ituna4011/status/1584033295561809920)
Lily2@ituna4011
メディアがいくら五月蝿い少数派の偏向した主張を強調していても、一般市民が自由にお金を払って集まる講演会では、いわば静かな多数派の現実的な物の見方や考え方が反映されている。 講師が変な話をしたら、二度と招いてもらえず、評判も落ちる。主催者の責任も問われる。
1:05 PM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584034927510958080)
Lily2@ituna4011
アメリカでは、保守派は常に学び続け、リベラル派はイデオロギーに凝り固まって拡大運動ばかりしている、と聞いた。 大学で学んだことを実社会で観察し、試しながら、人生を歩んでいくのが保守派。しかも、伝統や文化や歴史を大切にし、そこから常に学び続ける。だから、全体として幸福で裕福。
1:12 PM · Oct 23, 2022

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584147583135809536)
Lily2@ituna4011

http://a.msn.com/01/ja-jp/AA13hs8w?ocid=st…

☚ 失礼な記事。昨日、スピーチライターの谷口氏が、「国葬は来たい人が来るものだ」とおっしゃっていた。オーストラリアからは首相経験者を含めて4名が来日された、と。 なお、マレーシアのマハティール首相は97歳と高齢だが、事件直後に安倍氏の御邸宅へ弔問に来られた。
8:39 PM · Oct 23, 2022

(2022年10月23日転載終)
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2022年10月28日追記

谷口智彦氏の『日本人のための現代史講義』草思社文庫(2019年10月/2020年4月第2刷)が届き、早速、電車の中でも立って読みふけった。この本も、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の社会人院生向けの講義ノートをまとめたものである。ある年の1セメスター、毎週A4用紙に15枚程、書き下ろした原稿を作り、それを基に40名程の院生さん達と語り合い、質疑応答によって膨らませたもののようである(p.12)。

谷口氏は、努めて明るく、生き生きと前を向いて語られた。その姿が大阪でのご講演でも印象的だったが、著書を拝読すると、もともとの人柄が陽性タイプなのかもしれない、と感じる。逆に言えば、現在、日本が置かれている国際環境や国内状況があまりにも深刻で、時間的にも危機感をお持ちだからではないか、と思われる。

おもしろかった箇所を。

東京の神田神保町交差点から水道橋方面に向かう辺りに、ウニタ書舗という左翼専門書店が1982年まであった、という(pp.75-76)。店主の遠藤忠夫は2008年に亡くなっているが、日本赤軍の重信房子の連絡役で、北朝鮮とのパイプもあったらしい。同じページには、ソヴィエト同盟科学アカデミー経済研究所『経済学教科書』合同出版という、ソ連の公定教材(国定教科書)が1955年のベストセラーだった、という記述があり、その教科書の一端も紹介されている(pp.229-230)が、今読むと黴がかかったみたいな印象である。

他にも、日本人はもともと自由だった、江戸期の自由な子供達、という物の見方も、私にとっては斬新だった。

国が困窮している時こそ、根拠に基づいた楽天性が必要なのかもしれない。

(2022年10月28日記)
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おまけ

(https://ja.wikipedia.org/wiki/合同出版)

歴史
1955年1月、戦後の出版史の一角を占めるソ連の『経済学教科書』を最初の出版物として刊行して以来、1960年代、1970年代には『グラムシ選集』『トリアッティ選集』『資本論を読む』(ルイ・アルチュセール、エティエンヌ・バリバール)などの社会科学の専門出版社として活動を続け、『無知の涙』(永山則夫1971年)が話題になった。
1980年代は社会問題として〈環境汚染、人体汚染、食品汚染〉をテーマに取り上げた『よくわかる合成洗剤』『食品添加物一問一答』『農薬問題一問一答』などを刊行、市民生協・市民運動のテキストとして活用された。

(2022年10月28日部分抜粋引用終)
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2022年12月15日追記

毎日新聞(https://mainichi.jp/articles/20221213/k00/00m/010/329000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20221215)
安倍氏後継に杉田水脈氏?昭恵さんの擁立断念 衆院補選の人選難航
2022年12月15日

安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区(下関市、長門市)の補欠選挙で、安倍氏の後継候補選びが難航をきわめている。これまでに安倍氏の妻昭恵さんや実弟の長男、現職参院議員らの名前が挙がったが、いずれもまとまらなかった。県連内では、窮余の一策として、お騒がせの「あの人」を擁立する奇策まで浮上している。

衆院山口4区補選は、公選法の規定に基づき2023年4月に実施される公算が大きい。自民党は安倍氏の後任選びを急ぐが、候補者が決まらない。

その最大の理由は、衆院の新区割り「10増10減」だ。4区補選は現行区割りのまま実施されるが、次期衆院選で現4区は現3区(山陽小野田市など)の一部とともに新3区となる。このため、4区補選で勝利した候補は、次の衆院選で現3区選出の有力者・林芳正外相と公認争いになる可能性が高い。

下関市では安倍氏と林氏の勢力が長年政争を繰り広げてきた。地元の安倍派には、4区補選に自前の候補を擁立したいとの強い意向がある。一方で安倍氏を失ったショックは大きく、安倍派も一枚岩とは言えないのが現状だ。江島潔参院議員や前田晋太郎・下関市長らの名前が挙がるが決め手に欠け、一時は昭恵さんを擁立する案もあった。

だが、昭恵さんの説得は不調に終わった模様だ。下関と長門にある安倍氏の事務所は11月、22年12月末で事務所を閉鎖すると発表した。

さらに安倍氏実弟の岸信夫前防衛相(63)=衆院山口2区=が次期衆院選に出馬せず引退する意向を固めた。後継は長男の信千世氏(31)となる見込みで、一部で待望論のあった信千世氏が4区補選に出馬する案も、ほぼ消滅した。

そこで取り沙汰されるのが、安倍氏に近かった杉田水脈総務政務官(55)=衆院比例中国ブロック=の擁立だ。

(転載終)

《下関と長門にある安倍氏の事務所は11月、22年12月末で事務所を閉鎖》

7月8日正午前の大和西大寺での事件がなければ、今頃は…..?
跡継ぎがなければ、そのまま突然途切れてしまう道……。

(2022年12月15日記)
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2023年2月4日追記

産経新聞(https://www.sankei.com/article/20230203-NKTEB5IZZRKU3PYXSANHIAYDVM/)

「岸前防衛相が議員辞職を届け出 体調不良」
2023年2月3日

自民党の岸信夫前防衛相=衆院山口2区=は3日午後、細田博之衆院議長宛てに議員辞職願を提出した。体調不良が理由。
岸氏は死去した安倍晋三元首相の実弟で、岸信介首相の孫に当たる。参院議員を2期目途中まで務めた後、平成24年の衆院選で初当選し、当選4回。外務副大臣などを歴任した。
岸氏の辞職に伴う山口2区補欠選挙は安倍氏の死去に伴う山口4区とともに、4月23日に投開票が行われる見通し。山口2区補選には岸氏の長男の信千世氏が出馬の意向を示している。

(2023年2月4日終)
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2023年3月8日追記

産経新聞(https://www.sankei.com/article/20230306-GVSHCBTUDBKG5MTDHPQHINCZQM/)

「安倍氏銃撃現場にモニュメント設置を 奈良市議会の自民系会派が要望」
2023年3月6日

昨年7月に安倍晋三元首相が銃撃された奈良市内の現場を巡り、奈良市議会の自民党系会派が6日の3月定例会で、モニュメントの設置や再開発工事で削られるアスファルトの保存などを市に求めた。同会派が公的な場で現場について言及するのは初めて。
現場となった近鉄大和西大寺駅の北側周辺は、事件前から再開発工事が進む。市は昨年10月、安全面などからモニュメントなどは設置せずに花壇を整備し、従来通り道路の拡幅を実施することを決めていた。
自民党系会派の森田一成市議がこの日の代表質問で、モニュメント設置のほか、現場のアスファルト保存や、現場付近が車道にならないよう歩道の拡幅を要求。仲川げん市長は工事の変更は行わないとした上で、アスファルトについても「粉砕する工法のため保存は技術的に難しいが、遺族から要望があれば検討が必要」と答えた。
森田市議は産経新聞の取材に「今も現場付近には献花する人が絶えない。事件を風化させず、安倍元首相を弔う何らかのモニュメントは必要と思う」と話した。
現場を巡っては、奈良県内の自民党関係者が、付近に慰霊の場を設置する方向で検討している。

(2023年3月8日転載終)
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2024年2月29日追記

産経新聞(https://www.sankei.com/article/20210406-KZJPLHSGR5NL5HVBQ5DSZM6WIY/)

「前内閣官房参与の谷口智彦氏講演詳報「希望」を目指した安倍外交」
2021年4月6日

長州「正論」懇話会の第35回講演会で講演した前内閣官房参与の谷口智彦氏=5日午後、山口県下関市(中村雅和撮影)

山口県下関市の市生涯学習プラザで5日に開かれた長州「正論」懇話会の第35回講演会で、慶応大大学院教授で、前内閣官房参与の谷口智彦氏は、スピーチライターとして安倍晋三前首相の外遊に何度も同行した際のエピソードを引きつつ「安倍外交は、日本に希望をもたらした」などと解説した。講演の主な内容は次の通り。

平成24年12月、政権に復帰した安倍氏を突き動かしていたものは何か。それは、地位でも名誉でもなく国に対する危機意識だ。
当時、国内は激しい円高や、高すぎる法人税、進まない自由貿易協定などが相まって「このままではとてもビジネスができない」という状況だった。そして、いわゆるバブル崩壊以降に社会に出た世代は、成長を知らない。経済が伸びるという実感を持っていなかった。将来に対して、夢を抱くこと自体が、なんだか無駄に思える状況だった。

首相官邸に集まった「チーム安倍」の共通認識は、将来に対する希望を生むことだった。日本の若い世代に前を向き、あごを上げて歩んでもらえるようにするにはどうするか。
安倍氏が首相就任早々、着手したのが東京五輪・パラリンピックの誘致活動だった。担当部局の幹部を呼んで「何もやっていないの。負けると決めているわけ? それはちょっと早いんじゃないの」という具合に仰り、五輪招致に向け外遊先のリストアップを指示された。

なぜ五輪だったのか。今になるとよく分かる。
4日、東京五輪代表選考を兼ねる日本選手権で、白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子選手が、代表に内定した。私は涙なしには見られなかった。「チーム安倍」はそろいもそろって感激屋なので、みなが「泣いた」と言っていた。安倍氏もSNSに「感動と勇気をありがとう」などと投稿されていた。
池江選手の活躍は、同世代をはじめ、日本中に衝撃を与え鼓舞する。これは、4年に1度のオリンピックでしか得られないものだろう。その力は、一言で言えば「希望」だ。

もちろん、五輪については新型コロナウイルス感染拡大もあり、賛否両論ある。しかし、池江選手ほどではないかもしれないが、苦しい境遇に置かれたアスリートは世界中にいる。必死になっているアスリートの姿を、この目に焼き付けるということこそ、五輪のレガシーだろう。だから、何とかして、五輪は開催してもらいたい。
25年9月、五輪の東京開催が決まったアルゼンチン・ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会総会からの帰路で、私の講義に参加していたあるまだ若い女性からメールが届いた。
「斜陽の国に生まれたと思っていたが、生まれて初めて未来に輝く希望が待っていると感じた」
まさにこれなんです。五輪招致成功後、私は安倍外交とは日本人に希望を与える外交だ、と信じて疑わなくなった。
× × ×
安倍政権では、政府の外交・安全保障政策の司令塔を担う国家安全保障会議の設立や特定秘密保護法の制定など、今までの内閣が成し得なかった組織、法律の整備を進めた。それらによって、日本はやっと一人前になった。

対外的にも、日米とオーストラリア、インドの4カ国による枠組み「クアッド」をまとめた。豪印両国はかつてイギリスの支配下にあって、関係は複雑だった。安倍氏が両国を一生懸命説得し、まとめた。アボット氏以下、豪州の歴代首相は「安倍シンパ」だ。インドのモディ首相とも、目と目で分かりあえる関係を築いた。
なぜそれが可能だったか。それは安倍氏に表裏がなく、思っていることはきっぱり口に出し、腹の中にどす黒いものを抱えている感じがしないからだ。政治信条が違っても、仲良くなれる。
中国が台頭する中、クアッドは、非常に大きな意味を持つ。多様性を重んじる、民主主義国家が連帯しているということが、大きなメッセージになる。

安倍外交が絶頂を極めた瞬間は、令和元年9月末だ。ベルギー・ブリュッセルを訪問し、ユンケル欧州委員長が呼び掛けたシンポジウムに出席された。そこで、安倍氏はEUと日本は民主主義を支える橋脚だ、という演説をされた。明治の開国以来、日本外交は、西洋列強とどうやって肩を並べるかを目指してきた。その努力は、ブリュッセルで結実したといえる。
一連の安倍外交を振り返ると、「日本はこのような方向に行くのだ」という針路を定めることだったといえる。方位磁石は揺るがなかった。それが、国内に落ち着きをもたらし、ひいては経済の活性化につながる。それを目指し、努力し続けてきたというのが、第2次安倍政権7年8カ月の姿だった。

(2024年2月29日転載終)
。。。。。。。。
産経新聞(https://www.sankei.com/article/20231207-AEIPTFWFWJB3BL2KOGVO2SCIG4/)

「安倍氏のスピーチライター「イスラエルは国益を託せる国」 谷口智彦氏」
2023年12月7日
奥原 慎平

安倍晋三元首相の外交スピーチライターを務めた元内閣官房参与の谷口智彦・筑波大特命教授=7日、東京都千代田区(奥原慎平撮影)

安倍晋三元首相のスピーチライターを担った元内閣官房参与の谷口智彦・筑波大特命教授が7日、在日イスラエル大使館(東京都千代田区)でイスラエル関係についてプレス・ブリーフィングを行った。谷口氏は安倍氏について「イスラエルのインテリジェンス(諜報)、軍事技術、ユダヤ人ネットワークは日本の国益にとって非常に重要だと思っていた」と述べる一方、「パレスチナとの間で日本が伸ばせる国益はあまりなかった」と指摘し、安倍氏の外交姿勢は国益に基づいたイスラエル重視だったと振り返った。主な発言は以下の通り

ユダヤ人が心寄せたスピーチ

中東諸国は独裁的、強権的な指導者ばかりだが、安倍氏はほとんどの指導者と強い関係を築いていた。
2015年1月、安倍氏がイスラエルの首都エルサレムにあるヤド・ヴァシェム(ホロコースト博物館)で読み上げたスピーチは2分に満たないものだったが、準備にずいぶん時間をかけた。思想を述べるスピーチに外務省の介入はほぼない。

スピーチに「特定の民族を差別し、憎悪の対象とすることが人間をどれほど残酷なものにしてしまうのか」との一節がある。ナチス・ドイツ批判ではなく、むしろ日本批判を続ける中国や韓国を念頭に、また日本国内で「中国大嫌い」「韓国大嫌い」というヘイト的な言説が出ており、安倍氏はどちらに対しても「それではいけない」と伝えようとした。
当時、中国のみならず米国も安倍氏に対し「超国家主義だ」「保守反動だ」「時計の針を1930年代に戻そうとしている」と批判がやまなかった。この年は夏に戦後70年談話を、秋に平和安全法制の審議を控え、(国際的に)安倍氏が「保守反動のファシスト」となると大変難しい情勢だった。
「ホロコーストを二度と繰り返してはならぬ」─。スピーチで安倍氏はここだけヘブライ語で話しているが、全世界に広がるユダヤ人の安倍氏を見る目が変わった。国際ユダヤ人組織の幹部は感動で涙にむせび、米国のユダヤ人団体の有力者は来日するたびに官邸で安倍氏と写真を撮った。
ユダヤ人のネットワークを日本に引き付けることで、中国、韓国、ユダヤが力を合わせて日本批判をするという一番恐れるべき事態を防いだと思っている。70年談話、平和安全法制に向けた重要な布石となった。

〝八方美人〟は外交にあらず

日本外交の一番良くない所はみんなに良い顔をしたがる所だろう。「価値の外交」とは自分たちが何者かを世間にいうことだ。われわれは生まれながらにして女性が不平等に扱われ、もしくは生い立ちが貧しいから機会が与えられないことなどは許さない。

イスラエルとパレスチナ─。外務省内に非常に強いアラブびいき、パレスチナびいきがいる。安倍氏は違った。もちろんパレスチナが抱える問題でできることがあればやると思いながら、一方でパレスチナとの間に日本が伸ばすことができる国益はあまりなかった。イスラエルとは将来を一緒に作ることができる。なんといっても、インテリジェンス、軍事技術、海外のユダヤ人ネットワークは非常に重要で、国益を託せる国は海外であまりないと安倍氏は思っていた。

イスラエルにとってイスラム組織ハマスとの戦闘は必要な戦争だろうが、振り返って歌が歌えるような戦争ではない。パレスチナ側の民間人に数千人以上の犠牲者が出るとすれば、イスラエル国防軍のメンバーに重みになってのしかかり続ける戦争だ。
安倍氏が生きていれば、そういう苦渋を分かった上で、イスラエルに行っただろう。行って何をするか。話を聞くだけだと思う。ネタニヤフ首相に会い苦労を聞き出し、ハマスに拉致されたイスラエル人家族に会って、安倍氏は心からの同情を表情に浮かべるだろう。

パレスチナの紛争は世界中の耳目を集める外交テーマだ。これから先の秩序の形成に日本はどう関わっていくか、知恵を絞り、誇りにかけてやるべき外交だと思う。こういうときは(国際社会から)外されることが怖い。得られる国益は大したことないかもしれないが、レピュテーション(評判)という意味では決して無視できないだろう。

(2024年2月29日転載終)

Posted in Japanese culture, © 2023 by Ikuko Tsunashima-Miyake | Leave a comment

マイナンバー保険証

(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221013/k10013857201000.html)

政府 再来年秋 健康保険証を廃止 マイナカード一体化発表
2022年10月13日 18時56分

《政府は、現在使われている健康保険証を2024年の秋に廃止し、マイナンバーカードへ一体化した形に切り替えると発表しました。》

共産 志位委員長「制度そのものを廃止すべき」

《共産党の志位委員長は、記者会見で「『マイナポイント』というアメでだめだったら、今度は健康保険証のひも付けというムチでマイナンバーカードを持たせるやり方に反対だ。個人情報が守られるのかどうか、多くの国民が懸念を持っていて、政府に対する信頼がないところにいちばんの問題がある。制度そのものを廃止すべきだ」と述べました。》

(2022年10月20日転載終)
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(https://www.facebook.com/ikuko.tsunashima)
2022年10月20日投稿

昨日、マイナンバー保険証を作りました。以前暮らしていた大阪府下でマイナンバーカードを作った日から、丸6年になります。
かかりつけの眼科クリニックには、既にマイナ保険証対応装置が受付に置いてありました。
私の場合、眼科と歯科(いずれも半年に一度の検診)ぐらいしか、クリニックのお世話にはならないので、不要かと思っていましたが、ここ数日、世間が何を騒いでいるのかツィッターで調べてみて、早速作ることにしました。
旧姓表記もしております。母校の大学から証明書を取り寄せる際、旧姓が必要だからです。戸籍謄本を請求する手間が省けます。
最近、生活保護法や留学生政策や外国人労働者受け入れ等、日本の在り方に問題が多過ぎます。昭和時代には、学校でも「国籍」欄があり、両親の職業と最終学歴、兄弟の生年月日や在校記録も記入するようになっていました。あの頃の方が、経済的に上昇していたのではなかったでしょうか?

(2022年10月20日転載終)
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2022年10月24日追記

(https://twitter.com/ituna4011/status/1584487591591960576)
Lily2@ituna4011
マイナ保険証「持たない人に別の制度用意」 岸田首相: 日本経済新聞 https://nikkei.com/article/DGXZQOUA242EA0U2A021C2000000…
⇦ かかりつけの眼科は、マイナ保険証対応可の機械が、夏には受付にあった。今日、耳鼻科へ行ったが、対応不可だった。薬局は可能だが、従来通りだった。移行期だから?
7:10 PM · Oct 24, 2022

(2022年10月24日転載終)
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2022年11月11日追記

自民党のメーリングリストから、以下に抜粋を。

JIMIN News Packet Vol.1046(令和4年11月11日)

現行の健康保険証について、河野太郎デジタル大臣は10月13日の記者会見で、令和6年度秋をめどに廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替える方針を示しました。これにより、医療分野におけるデジタル化が一層進み、わが国の医療の質と効率が高まると期待されています。

(2022年11月11日転載終)

今日、半年に一度の歯科検診に行ったが、まだマイナ保険証は対応不可だった。

私にとっては、先月のマイナ保険証の紐づけ登録により、なんと2万円相当のポイントが一気に付与されたことが、何ともありがたい。ウクライナ戦争のために、食品が高騰している昨今、一時ではあれども、スーパーでの買い物が非常に助かる。

(2022年11月11日記)
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2023年3月13日追記

(https://twitter.com/ituna4011/status/1438386750821335041)
Lily2@ituna4011
花田議員様、ありがとうございます。 私も旧姓併記で対応しております。何も問題はありません。
3:18 PM · Sep 16, 2021

(https://twitter.com/ituna4011/status/1458989243146014725)
Lily2@ituna4011
本件に関して、竹田氏の意見には反対。 戸籍名で銀行口座やパスポートやマイナンバーカードを作る。未婚時代から公用パスポートや公に書いた原稿等があれば、旧姓を括弧付けで記名し、同一人物である証明とすればよい。 旧姓で暮らしたい要望とは、結婚の意味をどう考えるのか?
11:45 AM · Nov 12, 2021

(https://twitter.com/ituna4011/status/1632898586357948419)
Lily2@ituna4011
本籍、旧姓、家族歴、三等親、通名か通称。 以上は、国公立の学校や公職にある職場では必須項目として、書類提出を義務化していただきたい。
9:18 AM · Mar 7, 2023

(https://twitter.com/ituna4011/status/1634385361093922817)
Lily2@ituna4011
結婚報告しないのはナシ!?変化してきた結婚の形と報告の重要性 | マリレポ https://marrirepo.jp/blog/marriagereportnashi/… via
@marrirepo
⇦ 理屈をつけて、通過儀礼を避けているだけでは?内縁関係もどきに見える。
11:46 AM · Mar 11, 2023

(2023年3月13日転載終)

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警察庁の報告書

(https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_0701.htm)

《中国の情報収集活動は極めて巧妙で、一般の日中友好交流の中で自然を装って行われているとされ、機関員が前面に出ることなく、日本人エージェント等を活用》

(https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_01.htm)

暴力革命の方針を堅持する日本共産党(警察庁) (npa.go.jp)

《コミンフォルムから批判を受け、昭和26年10月の第5回全国協議会において、「日本の解放と民主的変革を、平和の手段によって達成しうると考えるのはまちがいである」とする「51年綱領」と、「われわれは、武装の準備と行動を開始しなければならない」とする「軍事方針」を決定》
《同党が20年代後半に暴力的破壊活動を行ったことは歴史的事実であり、そのことは「白鳥警部射殺事件」(27年1月)、「大須騒擾事件」(27年7月)の判決でも認定》
《「現在、日本を基本的に支配しているのは、アメリカ帝国主義とそれに従属的に同盟している日本の独占資本である」とする現状規定や、民主主義革命から引き続き社会主義革命に至るという「二段階革命」方式等を規定した現綱領を採択》
《昭和50年代には、党員40万人、機関紙300万部を超える勢力》
《ソ連のアフガニスタン侵攻(54年12月)、ポーランド問題(56年12月)、「大韓航空機撃墜事件」(58年9月)、「ラングーン爆弾テロ事件」(58年10月)等、社会主義のイメージダウンとなる出来事が頻発》
《「労働者階級の前衛政党」、「人民の民主主義革命を遂行」、「社会主義革命をへて日本に社会主義社会を建設」等の革命を連想させるような表現》
《「科学的社会主義を理論的な基礎とする」との党の性格や「民主集中制を組織の原則とする」との組織原則》
《マルクス・レーニン主義特有の用語や国民が警戒心を抱きそうな表現を削除、変更するなど、「革命」色を薄めソフトイメージを強調》
《二段階革命論、統一戦線戦術といった現綱領の基本路線》

(npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_08.htm)

《外国人に対する技術指導を日本で効果的に行う必要性から56年に始まった「研修制度」、58年に政府の基本方針として提唱された「留学生受入れ10万人計画」等の各種制度・在留資格を専ら本邦での就労を目的に入国の手段として悪用し、不法に就労している実態が顕在化》
《不法滞在を助長する文書偽造事件等については、日本人との婚姻関係を偽装する偽装結婚事案、中国残留孤児の家族を偽装する事案、旅券や外国人登録証明書を偽造して売買する「偽造工場」事案、在留資格認定証明書の交付申請書類の虚偽申請事案、不法滞在外国人が我が国の旅券を不正に取得する事案、犯罪収益等を不正に送金する「地下銀行」事案等を相次いで摘発した結果、その多くが暴力団や各種偽造ブローカー等が営利目的で組織的に引き起こしたもの》
《正規の在留資格を取得して入国してきた研修生や留学・就学生等が失踪し不法就労している事案が多発しており、それらの背後には、偽造ブローカー、国外送り出し組織、国内での引き抜き・職業斡旋ブローカー等犯罪組織の暗躍》
《埼玉県警察では、東京入国管理局と連携し、平成16年3月、東京都内で日本語学校を経営していた会社役員を有印私文書偽造・同行使罪他8件で送致するとともに、関連被疑者9人を有印公文書偽造等で検挙し、25人を出入国管理及び難民認定法違反(不法残留等)で入管収容》
《愛知県警察では、平成16年5月、岐阜県岐阜市所在の偽造工場を摘発し、パソコン等の偽造機材等約400点を押収するとともに、主犯格の中国人男性ほか偽造組織関係者の中国人男女7人を検挙》
 《全国で初めて、外国人登録証明書の偽造用ホログラムシール、プラスチック板を外国人登録証明書の大きさに切り取る型抜き器、偽造用素材集として全国93自治体の公印の印影や運転免許証等の様式を記録した電磁記録媒体が押収》

(2022年10月20日部分抜粋終)

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